アイロボットジャパン合同会社 | 株式会社エモーションテック

CASE STUDIES

導入事例

アイロボットジャパン合同会社

アイロボットジャパン合同会社(旧:セールス・オンデマンド株式会社)
第一事業本部 マーケティング部 カスタマーサポートグループ マネージャー 渡部良彦様

iRobot製品のオーナーにNPS®調査を実施 ロイヤルティ向上に向けて、サービスプロセスを改善

このコラムの執筆者
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エモーションテック 編集部

NPS活用やCX向上のためのお役立ち情報を発信しています。

サマリー

課題

・お客様のご評価を定量・定性の両面から把握して客観的に捉える取り組みは、継続してきたが、お客様の本心からの声を収集できていないという懸念があった

・通常業務の中では浮かび上がりにくい、「当たり前だが、できていないこと」を特定し、改善の打ち手につなげていきサポートやサービス面のセンターピンを再定義する必要があると認識していた

成果

・修理対応についてはNPS®調査をもとにロイヤルティを下げる要因を特定し、工場側で修理品を出荷したタイミングで、「修理品の配送手配が完了しました 」という連絡をSMSで送信するプロセスの改善を行った

導入のきっかけを教えてください。

お客様のご評価を定量・定性の両面から把握して客観的に捉えて、改善に活かすという取り組みはこれまでも継続して行ってきています。具体的には、メールでのご要望やコールセンターのお電話でお伺いしたご意見を収集し分析してきました。

しかし、お客様の本心からの声を収集できているのか、という点には課題を感じていました。そのような時に、エモーションテックがコールセンター大手の企業と業務提携をしたというリリースを見まして、コールセンターのサービス改善に何かしら活用できるのではないかと考えたのがきっかけです。

従来の取り組みには、どのような課題があったのでしょうか?

当社の製品ラインナップには、機能や価格が異なるいくつかのシリーズがあります。また販売経路も百貨店、量販店、テレビ通販、EC等多岐に渡っていますので、お客様の購入から利用における体験も多様となっています。

しかし、製品の利用に際してのサポートや修理については、一律で対応している面もあり、お客様のご期待の水準に至っていないこともあるのではないかという仮説がありました。

お客様が求めている水準が実現できていなければ、潜在的な不満につながる可能性があります。ですので、通常業務の中では浮かび上がりにくい、「当たり前だが、できていないこと」を特定し、改善の打ち手につなげていくことを期待しました。

各社がロボット掃除機市場に参入し、マーケットが定義されつつあるタイミングでサポートやサービス面のセンターピンを当社なりに再定義したいというのが課題認識でした。

アンケートはどのように実施されたのでしょうか?

アンケートに関しては、大きく2つのテーマで実施しています。

1つは、コールセンターの対応に関してです。電話での対応の肌感覚を回答いただくために、問い合わせをいただいた翌営業日には、アンケートを配信しご回答をお願いしました。

設問としては、コールセンターの対応に関するNPS®(ネット・プロモーター・スコア/推奨度)に加えて、オペレーターの「言葉づかい」「話すスピード」「話の聞き方」「製品知識」についてもお伺いしました。

2つ目のテーマとしては、修理対応に関してです。修理対応についてのNPS®(ネット・プロモーター・スコア/推奨度)と合わせて、「トラブル改善の程度」「修理サービスの金額」「引取りにおける満足度」も回答いただきました。こちらも、修理が完了し出荷日から約1週間後 にアンケートを送付しています。

どちらのテーマにおいても、NPS®(ネット・プロモーター・スコア/推奨度)と相関のある因子の設問を設定し、鮮度の高いお客様の声を収集することを重視しながらアンケートを実施しています。

調査の結果はどのように活用されていますか?

これまで、同じスキームで2回調査を実施し、修理対応についてはNPS®調査をもとに具体的な改善施策を打っています。

修理対応の流れとしては、コールセンターでのやり取りを通じて、修理をしなければならないという状況が特定された場合は、お客様に製品を送付いただきます。工場側で製品の問題を特定してから、具体的な修理内容を決定することになりますので、返送時期に関してすぐにお返事をするのは難しい面があります。そのため、これまでは修理を完了した段階で返送のご連絡をするというプロセスになっていました。

しかしながら、修理に対する推奨意向に対する回答を分析する中で、「修理に出した製品がいつ戻ってくるのかが分からない」という点がロイヤルティを下げる要因になっていることが特定できました。当社の製品はお客様が生活の中で高頻度に使用されるものですので、お客様にとっては「いつ戻ってくるか」が重要な情報であったのです。

そこで、工場側での対応が決定したタイミングで、「修理後の到着想定日時」の連絡を入れるというアクションを追加しました。

ありがたいことに、「応援したい」という想いで製品を使い続けてくださっているお客様も多くいらっしゃいます。また、知人の方からのクチコミで購入を決定されることが多いというのも当社の製品の特徴の一つです。

そのようなお客様の期待にお応えしていくためにも、購入に留まらず安心して利用いただけるようなサービスを整備していきたいと考えています。

今後の展開について教えてください。

修理対応については、現場レベルの対応にすぐにつなげることができましたが、コールセンターの対応については、もう少しアンケートを継続して実施しながらお客様の本質的な声に応えるための方法をじっくり探っていく必要があると認識しています。

簡単に手をつけられるもののあれば、半年くらいの時間をじっくりかけて改善を図っていくべきこともあると思いますが、他社よりもより良いサービスをご提供してお客様の満足を高めていきたいです。

ご要望に応じてサービスメニューも日々改善しながら、結果としてNPS®(ネット・プロモーター・スコア/推奨度)が上がっていくというプロセスを構築していくことを目指しています。

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