株式会社カルネヴァーレ | 株式会社エモーションテック

CASE STUDIES

導入事例

株式会社カルネヴァーレ

経営管理部 部長 細野博雅氏

従業員の定着率向上に向けて 得られた示唆からスピーディーに改善施策を実行

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エモーションテック 編集部

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人手不足、長時間・深夜労働等の課題を抱える店が多く、従業員を定着させるのが困難と言われる飲食業界。

焼肉ビジネスを展開し、国内にいくつもの店舗を抱える「カルネヴァーレ」はこの問題に向き合うことが今後の企業成長に繋がると考え、「EmotionTech EX」による従業員エンゲージメント向上を実施しています。

今回は、カルネヴァーレの経営管理部長である細野さんのインタビューをもとに、実際に行った従業員エンゲージメント向上事例を紹介します。

「飲食業=労働環境が厳しい」という世間のイメージを払拭したい


そもそも従業員の働き方に目を向けたきっかけは、弊社の社長が実際に経験したエピソードが関係しています。

1人の従業員が結婚を前提に交際していたところ、相手のご両親から「飲食業は労働環境が厳しいので控えた方がいいのでは」と言われたことがありました。このとき、世間から見た飲食業の良くないイメージを痛感したのと同時に「飲食業=労働環境が厳しい」といった世間のイメージを払拭したいと考えたのがきっかけです。

カルネヴァーレであれば従業員の働きやすい環境が揃っている、という認識にしたいという思いから、労働環境の見直しを図っています。

他にも、2021年を目処に上場を目指していることも背景の1つです。業績や営業利益などのほかに、従業員の労働環境なども上場するための審査対象に含まれています。

また、私が入社した当時は、従業員は100名程度で忙しい日々が続き、離職率が今と比較すると高かったです。

面談の場を設けて店長や料理長などの話を聞く機会はありましたが、全員の意見は聞けていませんでした。網羅性がなく、従業員の意見に関するストックもできていないため、各従業員の考えなどを汲み取り切れていなかったのです。

これらのことから、より労働環境の見直しが必要だと感じ、対策を打ち始めました。

具体的には、新たな人材を増やし、今いる従業員により長く働いてもらうため、個別に話を聞いて社内で感じる不満などを調査します。社員が独立などのポジティブな理由で辞めていくのであれば問題ありませんが、ネガティブな理由で辞める人を減らすことが目的となっています。これからの新店舗を任せていくためにも、じっくりと社員を育てられる環境を作っていきたいです。

1回目は課題を網羅的に調査 2回目は深堀し、より具体的に

もともとカルネヴァーレでは数字を出し、科学的に分析してアプローチする文化があります。

本調査で指標にしているeNPSは、本来であれば捉えどころのない職場への信頼度や愛着度を、具体的な従業員エンゲージメント値として明確に表せる点がいいと思っています。

調査する際には組織課題に対する仮説もありましたが、自分たちでは出てこないアイデアや方法があるかもしれないと考え、1回目の調査は、エモーションテック社の知見を参考にしながら、従業員の抱える課題を網羅的に把握できる調査内容を設計しました。

2回目は、前回の調査から導きだした、改善優先度の大きなポイント3つとフリーコメントも深堀りしていく方法で調査を始めています。「改善優先度の大きな3つのポイント」は、労働時間・評価・給与でした。特に、労働時間に関しては、時間としての絶対量が多いのか、1人あたりの作業量が多いのかを次回以降の調査で確認していくことにしています。

また、全員に関わる話であるため、今回の調査結果に関しては、月に1回開かれる全体ミーティングで共有しました。

得られた示唆からスピーディーに改善、3か月後には効果検証を

得られた示唆から、まずはすぐに改善できそうなことの検討をしました。

アンケートに答えた従業員が、自分たちの声を会社が聞いてくれているという実感を持てますし、その結果、会社に対して意見を言いやすくなるためです。

  • 労働時間に関する施策では、リフレッシュ休暇(夏休みや年末年始など)を積極的に取るように呼びかけますが、業務の都合で取れなかった場合は、休暇を会社が買い取るような制度を新たに設けました。
  • 業務連絡を個人のチャットツールでしていたことから、プライベートな時間にも業務の連絡が発生してしまっていたため、法人用のビジネスチャットツールを導入しました。運用に関しても、業務連絡は業務時間外に送るのを禁止するというルールも設けました。報告事項が多かったため、社内の掲示板を利用することで連絡も減しています。
  • また、より従業員の声を直に聞けるよう、月に2回6名ずつ、ディナーで直接社長とコミュニケーションを取れる機会も設けました。

他にも、福利厚生を厚くすることや、副業や時短社員などの働き方についてどのように考えているかなどの調査も検討しています。

今後は、各従業員の持っている技術に応じた明確な評価制度の導入を検討しています。

また、1日の平均労働時間を11時間半から10時間程度に減らすこと、時短勤務を導入し様々な人が入社しやすい環境づくりも検討中です。

調査は継続的していくことが重要

従業員の声に耳を傾け、スピーディーに具体的な施策につなげたこと等から、会社がオープンになったと感じている従業員、自分の意見を言ってくれる従業員も増えています。

今後の調査に関しては、1回目のアンケート調査での回答率が50%程度でしたが、次回の調査においては全従業員が回答しやすい全社ミーティングの中で回答してもらう予定です。

会社の状況や人の感情は変化していくため、また施策の効果検証も含め、その時々の状況を把握していく必要があり、継続的な調査に価値があるのではないかと考えています。


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