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CASE STUDIES

導入事例

株式会社ジュン

ロペピクニック事業部 坂井拓郎氏

ROPÉ PICNICの購入者向けにNPS®調査を実施 強みと弱みを特定し、よりお客様に支持されるブランドに

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エモーションテック 編集部

NPS活用やCX向上のためのお役立ち情報を発信しています。

サマリー

課題
・経営環境が変化する中で、自社の強みと弱みを認識して今後の成長戦略を描く
・従来のお客様アンケートでは分析力に欠けていた箇所に関して、NPS®でお客様の声を分析して具体的な改善につなげる

成果
・推奨者、中立者、批判者の声の分析からブランドの強みと弱みを特定できた
・NPS®の高い店舗におけるスタッフの取り組みを共有し、強みである「接客の親しみやすさ」を全店舗で徹底・強化した
・店舗での接客の評価を受けて、店頭POP,及びECサイトや自社HPにスタッフコーデを増加、追加を行った。また、レジ・ポイント制度の要望についても対応を進めた

導入のきっかけを教えてください。

当社では、JUN GLOBAL IDという当グループ共通のポイント会員プログラムを展開しています。

ROPÉ PICNIC(ロペピクニック)においてもこの会員プログラムを活用し、会員のお客様向けにアンケートを実施していました。

しかしながら、そこでいただく声が「どの程度のお客様の声を代表しているのか」また「その声にお応えすることでどのような影響や効果が期待できるのか」が見えにくいことが課題でした。

また、ROPÉ PICNICは、ここ数年で急速な成長を遂げ140店舗を展開するまでに至っています。

服は生活において必ずしも必要なものではありませんが、お客様の価値観や意識、流行によって売上動向が変化する「生もの」だと感じています。

少子高齢化やアパレル業界の競争構造など社会・経済環境が変化する中でも、リアル店舗とECを展開している強みを活かして成長していくために、改めてお客様の声から自社の強みと弱みを認識しすることが必要だと考えていました。

当社の代表も「お客様を見に行こう」と常々言っていますが、今後の事業戦略を考える上での前提となる情報をしっかり押さえておきたいという問題意識もありました。

そのようなタイミングでEmotionTech CXのNPS®(ネット・プロモーター・スコア/推奨度)のサービスを知り、興味を持ちました。

導入の決め手になったのは、分析結果が推奨者、中立者、批判者と分類された形で評価のスコアとお客様の声の関係性を把握しやすい点です。サンプルの調査結果を見て、より構造的にお客様の声を分析し、次の打ち手につなげることができるのではないかと考えました。

私は、通販事業部の所属になりますが、あくまでROPÉ PICNICのブランド視点で、お客様がどのように感じているのかを把握することと、これまでのマス向けのプロモーションの妥当性も検証することを企図しました。

アンケートはどのように実施されていますか?

ROPÉ PICNIC全体視点で来店者における購入者・非購入者の推奨意向の違いを把握し、より多くのお客様に購入、おすすめしていただくための要因を特定して、具体的な改善策につなげることが調査の目的でした。

各店舗に来店いただいた方、前述した会員プログラムのメールマガジン会員、LINE会員を対象にアンケートを実施しました。それぞれの対象にレシートのQRコードや店頭のPOP、メール配信、LINE配信の回答方法をご用意し、1ヶ月程度で5,000名もの方から回答をいただきました。

設問に関しては、議論がありましたが「あれも、これも」となると調査の精度が下がってしまいます。

設問についてはNPS®(ネット・プロモーター・スコア/推奨度)をしっかり把握することに主眼をおき「親しいご友人やご家族にどの程度すすめたい」かという設問の他は、商品のファッション性、価格、品揃え、接客、店の雰囲気等についての評価を確認するシンプルな設計にしました。

調査の結果から、発見はありましたか?

推奨者の方の声で「接客」に関する評価が高かったのは、意外な発見で嬉しかったです。

「接客が親しみやすい」と感じてくださっているお客様が多いことは、店舗のスタッフにも自信になりますし、ブランドとしてもこれまでやってきたことの検証ができました。

一方で、弱みとしてはレジでの会計対応やポイントカードに関するご指摘やご要望があることが分かりました。

店舗の運営に深く入っている中では、どこかで当たり前と感じていた点にお客様の期待とのギャップがあったことを確認できました。

調査の結果はどのように活用されていますか?

今回の調査はブランド全体と各店舗に分けて結果を分析しています。

店舗のスタッフには、「今の状況を把握して、これからどうやってスコアを上げていくかを一緒に考えていこう」と伝え、結果を全て共有しました。

その中で、NPS®(ネット・プロモーター・スコア/推奨度)が高かった2店舗については、スタッフがどのような取り組みをしているのかを全店に対して共有してもらいました。

この2店舗の共通点は、スタッフ間で商品のご案内の伝え方やコーディネートの工夫点に関する情報を丁寧に情報共有していたことにありました。

スタッフが「しっかりと商品の魅力を伝えられる」という自信を持って、お客様の対応をしていたことが、「接客の親しみやすさ」という評価につながっています。

仮説レベルで取り組んでいたことが、お客様の評価につながっていたと確認できたのは他店舗の今後の具体的な改善につながると感じています。

実は、この2店舗は売上の成績も良い店舗だったのですが、売上とNPS®(ネット・プロモーター・スコア/推奨度)に相関があると分かったことも大きな収穫です。

また、「接客の親しみやすさ」をご評価いただいたことを受けて、ECサイト内でのスタッフによるコーディネート紹介のコーナーを始めました。

これまでROPÉ PICNICでは、あまりスタッフを全面に打ち出した商品のご紹介はしてこなかったのですが、今後は月1~2回程度で更新をしながら、「お客様の知りたい」にお応えできるような情報提供を続けていきたいです。

ご指摘のあった会計の対応やポイント付与に関する要望は、今回の調査と並行して進めてきたアプリの開発で対応しています。

店舗毎の対応に加えて、店舗のインフラを整備することでお客様がよりスムーズに買い物をして、ポイント管理の煩わしさを軽減できるように工夫しました。

今後の展開について教えてください。

今回の調査によって、ROPÉ PICNICの強みと弱みを把握することができました。既に2回目の調査を開始し、1回目以降の取り組みによってNPS®(ネット・プロモーター・スコア/推奨度)が改善傾向にあるかを確認したいと考えています。

その結果を受けて、3回目以降では「店舗の立地特性」「購入アイテムカテゴリー」「中立者の声」などの観点で、よりフォーカスして調査を進めていく想定です。

NPS®(ネット・プロモーター・スコア/推奨度)は、ブランドにとっては通信簿だと考えています。

実は、今回の取り組みと同時並行でブラインドリサーチも行っていましたが、NPS®(ネット・プロモーター・スコア/推奨度)で得られた示唆とほぼ同じような結果となっています。

NPS®(ネット・プロモーター・スコア/推奨度)の調査は日常的に実施することができますので、今後も調査を継続し施策を検証しながら、中立者の方により推奨意向を高めていただけるようなサイクルを作っていきたいです。

こうした取り組みを継続していく中で、リアル店舗とECをより有機的に関連づける戦略も立案できていくと思いますし、店舗の接客の改善だけでなく、販売促進施策の検討や商品開発にもお客様の声を活かしていくことができると考えています。

NPS®はどのような方におすすめでしょうか?

アパレル業界では、様々なサービスやアプリが登場する中で、お客様の情報収集方法や購入の動機、購入経路も劇的に変化しています。

以前は「雑誌に載っていた」「芸能人が着ていた」ということも購入の動機になっていましたが、最近はどちらかというと「友達が着ていた素敵なものを、自分も欲しい」という感覚になってきているのではないかと感じています。

お客様の意識や購買行動の変化が大きな時期だからこそ、アパレル業界のどのようなブランドの方に対しても、一度NPS®(ネット・プロモーター・スコア/推奨度)で自社のポジショニングを確認することをおすすめしたいです。

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