アルフレッサ ホールディングス株式会社 | 株式会社エモーションテック

CASE STUDIES

導入事例

アルフレッサ ホールディングス株式会社

アルフレッサ ホールディングス株式会社様
人事企画部長 鈴木克幸様(画像中左)、同担当次長 大場康裕様(画像中右)、同次長 大村慎也様(画像左)、同 原田智子様(画像右)

「成長の原動力は人財である」。グループ15社でEXマネジメントに取り組むアルフレッサ ホールディングスが目指すもの

国内連結グループ15社、1万5千人を超えるアルフレッサグループは、医療用医薬品等の卸売をはじめ、医療に関わるサプライチェーンのあらゆる領域で事業を展開し、全国各地でさまざまな職種の社員が働いています。そのようなグループでアルフレッサ ホールディングス株式会社が2021年、従業員体験(EX)マネジメントサービスとして「EmotionTech EX」を導入。グループ全体でeNPS℠調査を実施し、人事施策の立案・実行に活用、以後、毎年実施しています。
グループ全体でEXマネジメントに取り組む背景や、eNPS℠調査・分析から見えてきた人事施策上の課題、EmotionTech EXの導入背景などについて、同社人事企画部長 鈴木克幸様(以下、鈴木氏)と同担当次長 大場康裕様(以下、大場氏)にお聞きしました。

本事例のサマリーと成果

導入前の課題
・グループ15社の人事施策は、各社を尊重し個社最適としているが、全体としての課題を捉えることが難しくなっていた。
・上場企業の非財務情報の開示項目の増加にあたり、企業価値向上につながる人事課題の可視化が求められた。
・生産年齢人口が減少するなか、意識調査の分析に基づく企画立案により人財確保、ダイバーシティ&インクルージョンの実現につなげたい。

導入プロセス
・全社員を対象とした意識調査の実施を決定。確かなエビデンスを持ち、有益な示唆が得られるような調査手法を重視。
・EXマネジメントやeNPS℠をもとにした従業員エンゲージメント調査の手法を知り、検討の結果「EmotinTech EX」の導入を決定。

導入後の施策
・グループ各社人事部にeNPS℠の意義をアナウンス。eNPS℠調査と改善施策を共に働くく人たちとの「対話の機会」と捉え、共通認識とする。
・調査実施により「CSR数値だけの調査では見えてこない課題」が可視化。グループ企業における人事制度の運用における偏差が見出され、実態に即した改善を立案・実行。
・eNPS℠調査の結果を受け、代表ほか役員が直接職場を視察し環境改善に取り組む企業も。

導入後の成果
・3年間を通しての調査、改善活動によりeNPS℠スコアが向上。
・グループ各社が調査結果をもとにした施策を企画し、次年度の調査で手応えを確認する良い循環が生まれている。グループ全体としての働き方改革のスピードを加速する推進力に。

有益な示唆が得られる調査のあり方を模索し「EmotionTech EX」を導入

人事企画部長 鈴木克幸様

まずは、EXマネジメントをはじめようと思われた背景についてお聞かせください。

鈴木氏:当社は国内外で15社のグループ連結会社を持つ持株会社です。各事業会社では医療用医薬品等の卸売やセルフメディケーション卸売をはじめ、医薬品等の製造や医療関連事業(調剤薬局)など、 医療や健康に関わるサプライチェーンのあらゆる領域で事業を展開し、さまざまな職種の方々が共に働いています。特に医療用医薬品の卸売会社は全国各地に本社があり、地域に寄り添って事業活動を行っています。

このように、アルフレッサグループでは地域に根差した各社の歴史を尊重し、グループを拡大してきた背景があります。一方で、個社の部分最適ではグループ全体の課題が捉えにくいことが課題です。また、近年では上場企業の非財務情報の開示が義務化され、開示事項も増加するなかで、部分最適だけでは企業価値向上につながらないという課題意識も持っていました。

以前からグループ各社の人事部が集まり「人事部門会議」を開催し、人事に対する課題解決に取り組んできたものの、より全体の課題を可視化していく必要性を感じていました。

グループ全体の人事課題の可視化を検討するなかで、どのようにEXマネジメントに行き着いたのでしょうか?

大場氏:全社的な人事課題を洗い出すために、まずは「従業員意識調査」を実施していくことが決まり、そこでさまざまな手法やサービスを検討しました。そのなかで重視したのが、確かなエビデンスを持ち、有益な示唆が得られるような調査のあり方です。

当初はモチベーションを測るような調査も候補になっていました。しかし、近年のエンゲージメントに関する研究や厚生労働省の白書などを参考に検討を重ねていったところ、eNPS℠をもとにした「従業員エンゲージメント」を測る調査の有用性についての記載が多く、関心が高まりました。

そういった点からEXマネジメントの導入を検討し始めたところで出会ったのが、EmotionTechです。

人事企画部 担当次長 大場康裕様

検討の結果、御社ではEmotionTech EXを導入いただきました。どのような点を魅力に感じていただけたのでしょうか?

大場氏:EmotionTechは特許を取得しているサービスで、eNPS℠への影響度の高い「従業員体験」をグラフとして可視化できます(ジャーニーマップ分析)。そういった点で、調査自体のエビデンスがしっかりと担保されていながら、細かく課題を掘り下げることができる点に魅力を感じました。

また、エモーションテックは従業員体験や顧客体験などを専門に分析・調査するサービスを展開しています。やはり分析や調査に関するさまざまな知見を持ったコンサルタントや分析チームが、当社に伴走いただけることは魅力に思い、エモーションテックにお願いすることになりました。

EmotionTech EXはホールディングス主導のもと、最初からグループ全体で導入したと伺いました。一部グループ企業での試験導入も検討されたのでしょうか?

鈴木氏:先ほどもお話ししたように、やはり全体での課題感を捉えることに目的意識がありました。当時のコーポレートコミュニケーションの担当役員からも「グループ全体の課題を把握するためにも、グループで働くすべての人たちを対象として実施すべきだ」と背中を押してもらえたこともあり、当社としては初めから全体導入を見据えて検討を進めていました。

加えて、現在は生産年齢人口が減少するなかで、人財の確保は大きな経営課題となっています。グループ全体での人財確保につながるような企画立案をするためには、やはりすべての社員を対象とした調査が必要だと考えました。この調査を起点として、グループ全体のダイバーシティ&インクルージョンの実現に向かっていきたいという狙いもあります。

eNPS℠調査が可視化した「CSR数値だけでは見えない課題」

御社はグループ企業数も社員数も多く、グループ全体でeNPS℠調査の意義や社員一人ひとりに「自分ごと」として捉える機運を浸透させていくのは苦労したのではないでしょうか?

大場氏:各社の人事部には、「意識調査をただのアンケートだと思わないでほしい」とアナウンスしています。共に働く人たちの声を集め、私たちがそれに合わせて施策を実行し、 次の年にまた調査をしていく。eNPS℠調査は、共に働く人たちとの「対話の機会」であると捉え、グループの共通認識としています。

鈴木氏:私自身、人事企画部に配属前は、事業会社の事業所で責任者をしていました。現場の管理職としては調査の際に「匿名だから、日頃思っていることを存分に書いてほしい」と伝えていましたね。

当時は50名ほどの事業所メンバーをマネジメントしていましたが、現場の管理職でも一人ひとりの声をキャッチアップしていくことは非常に難しく感じていました。職場で顔を合わせている上司に問題点を指摘するのも心理的ハードルが高いため、個々の思いがなかなか見えない部分も多いと思います。

eNPS調査は、そのような日常の職場環境で言えないことや、内面にとどめているものが表れる調査だと実感しています。現場の管理職としても、普段汲み取れきれない課題を知る非常に良い機会になりました。

大場氏:管理職の方々からの働きかけも非常にありがたいですね。実際、回答されたコメントからも「匿名で率直な意見を言える調査をしてくれてありがとう」というコメントを書いていただいた方もいます。これまでの3回の調査と、それを受けての施策実行をしてきましたが、徐々にeNPS℠調査が起点となりOODAループ(※)のサイクルが描けるようになってきたと実感しています。

※目標や課題解決を行うためのフレームワーク。プロセスをObserve(観察)、Orient(状況判断)、Decide(意思決定)、Act(実行)の4構成とし、変化に柔軟に対応しながら迅速かつ適切に意思決定・行動につなげるサイクルを描く

過去3回eNPS℠調査では、どのような課題が導き出されたのでしょうか?

鈴木氏:「CSR数値だけでは見えてこない課題」がかなり可視化できたと考えています。例えば有給取得や時間外労働についても、単純な数字の集計だけでは把握できない課題があるとわかってきました。特にフリーワードでの回答では、業務手順の運用やサービス残業の有無、人事制度の運用に偏差があることが判明するなど、より実態に即した働き方の課題が見えてきたと感じています。

大場氏:これまでも社員の働き方についてはデータを取得してきましたが、改善につながる有益な示唆が得られていなかったことは課題でした。各社とも一部の職場では人事制度の運用がうまくいっていないことは数字に現れている一方で、根本的な原因がぼんやりしているため手をこまねいている状況でした。
しかし、EmotionTech EXで実施したeNPS℠調査では、そのような偏差や課題点、現場で実情として困っていることが可視化されます。EmotionTech EXの調査・分析により有益なインサイトが得られるため、以前と比べて施策の立案やアクションがしやすくなったと感じています。

そのような課題の改善に向けて、どのような方向性で進めることになったのでしょうか?

大場氏:初めの1回目の調査後は、まさに手探り状態でした。調査結果レポートをどのように扱っていくかを人事部門会議で議論を進めていきました。その結果、2回目以降は業務や働き方の偏差については、各社で追加調査や標準化への取り組みを進めていく方向性となりました。同時に、調査結果とともに人事部が行う施策についても社内に開示していくようお願いしています。

先ほどお話しした人事部門会議では、グループ会社同士で良い施策を発表し合い、自社の取り組みに反映させることで、切磋琢磨できる場となっています。

鈴木氏:個社の施策と同時に、グループとして取り組むべき共通施策も設定しています。当社の特徴として、グループ会社のなかでも事業内容はさまざまであり、どうしても個社ならではの事情に合わせた柔軟な対応が求められる施策もあります。

例えば、昨年共通して取り組んだテーマは「フレックスタイム制度の導入」でしたが、製造や配送、調剤薬局等の業務とは相性が良くない職種もあります。そういった職種上の事情に柔軟に合わせつつも、ホールディングスとして目指すべき方向性は定め、施策の立案・実行部分では各社の裁量にお任せするようにしています。

ぜひ改善施策のなかであった興味深いエピソードなどをお聞かせください。

大場氏:以前と比べて、ベースアップと働き方への意識は大きく変わったと思います。当社グループとしては、賃金上昇は積極的に実施していました。しかし、単に賃金が上昇するだけではエンゲージメントは向上せず、「従業員体験」の改善が求められていました。

就業時間や有給の取りやすさなど基本的な人事制度に加え、実際の現場の生の声を聴きながら職場環境の整備など「従業員体験」を高めていく必要があることを、これまでの3年間のeNPS℠調査で実感しましたね。

鈴木氏:私からもう一つ紹介すると、あるグループ会社では第1回目のeNPS℠調査の結果から現場に向き合う必要性を再認識したそうで、それから社長は自ら現場を訪問し、対話をするようになったそうです。

先ほど私の管理職時代の話をしましたが、職位が経営層に近づくほどどうしても現場からは遠ざかってしまいます。一方で、現場でどのような思いで働き、そしてどのような点に課題があるのかは明らかにしたいものです。だからこそ、その社長はeNPS℠調査の結果からまず経営者自身が行動を改め、現場の声を拾い上げるように努めました。結果として、同社のeNPS℠調査の結果は2回目以降で非常に向上しました。

企業理念を体現し、共に働くすべての人がより良い人生を創る場に

グループ会社での改善効果がお話にあがりましたので、ここでぜひグループ全体としての効果についてもお聞きしたいです。

大場氏:施策を立案し、具体的なアクションを起こした2回目と3回目の期間で、eNPS℠スコアが大きく上昇した会社も多く見られました。これは大変嬉しい結果と捉えています。また、eNPS℠調査を行ったことによって、グループ全体として働き方改革が加速しているとも考えています。先ほども話にあがりましたが、従来のCSRスコアでは見えづらい人事課題について、EmotionTech EXによるeNPS℠調査によって社員の生の声を拾い上げ、課題解決に向けた有益なインサイトが得られるようになりました。

この結果をもとにグループ各社が施策を立案しアクションへとつなげ、また次年度にも調査を行うことで手応えを確認する。このような好循環が「改革の推進力」になっていると思います。

御社は健康経営優良法人に認定されるなど、グループ全体で人材を重視する取り組みを推進しています。人的資本経営を行う企業として、eNPS℠調査やEXマネジメントはどのような意義があるとお考えですか?

鈴木氏:当社グループでは以前より「グループの成長の原動力は人財である」と定義してきました。近年では健康経営のほか、ダイバーシティ&インクルージョンにも方針を打ち出し、グループ全体で注力しています。そのため、eNPS℠調査やEXマネジメントには経営陣の関心も高く、取締役会では非常に活発な議論が行われています。共に働く人たちと「対話」しつつ、全員で当社グループの風土づくりが実現できるものと期待していただいています。

その一方で、eNPS℠は経営的な指標に現れにくい取り組みでもあります。

大場氏:一部の役員からは「eNPS℠の改善が果たして大きな成果なのか判断できない」と質問されることもあります。これに対しては、グループで働く多くの方を対象とした調査結果であり、「中長期的な視座で改善していくことが重要」と説明させていただいています。

また、先ほどの通り当社グループ会社は事業や職種によって働き方にも違いがあり、業務の特性上の負荷からどうしても「従業員体験」が向上しづらい職種もあります。そういった職種であってもより良い「従業員体験」が実現するためにも、EXマネジメントは大きな歯車がゆっくり動くように焦らず取り組んでいきたいと考えています。

eNPS℠調査やEXマネジメントで現状感じている課題と、今後のご展望や御社として目指す姿についてお聞かせください。

鈴木氏:人的資本経営が重要視されるなかで、「人への投資」を促進することがイノベーション創出と生産性の向上、ひいては企業価値の向上につながると考えています。EmotionTech EXの導入によりEXマネジメントに取り組んでわかったことは、解決すべき課題が可視化できるか否かで、人事施策の立案や施策に対する納得感、実現スピードに大きな差があるということです。

これまで3回の調査を実施してきて効果を実感できている一方で、現在課題になっているのは、グループ全体の調査で分析できる解像度とグループ各社が分析したい解像度に差異が生じている点です。匿名調査のメリットは自由に記載できることであり、あまり詳細に属性を絞ってしまうと自由な回答が失われてしまうリスクがあります。

今現在もエモーションテックのコンサルタントと相談の上、調査方法を検討しているところですが、グループ各社の「もう少し詳細に課題を掘り下げたい」という思いと、「忌憚ない意見を記載できる」の両立するような調査のあり方を見つけたいと考えています。

最後に、弊社およびEmotionTech EXをご活用いただいてのご感想や、今後の方向性についてお聞かせいただけますと幸いです。

大場氏:担当いただいているコンサルタントの方には、第三者視点で専門的な知見を活かした支援をいただけるだけでなく、取締役会や人事部門会議での反応やグループ各社への説明の仕方などの悩みを打ち明けつつアドバイスをいただいています。より良い調査となるよう、積極的にご協力いただいていること、本当に感謝しています。

今後としては、継続して調査を実施することが重層的に分析するポイントだと考えています。一人ひとりの社員が何事にも関心を持ち、主体的に提言ができる環境づくりこそ、働きがいにつながります。

アルフレッサグループ全体が、私たちの企業理念「すべての人にいきいきとした生活を創造しお届けします」を体現し、共に働くすべての人がより良い人生を創る場となるよう、EmotionTech EXが「対話の機会」として機能することを目指したいです。今後も更なるご支援、ご協力をお願いいたします。

アルフレッサホールディングス株式会社
本社所在地:東京都千代田区大手町一丁目1番3号
設立:2003年9月29日
資本金:18,454百万円
事業内容:医薬品、医療用検査試薬、医療機器・用具の卸販売、製造販売、輸出入等ならびに調剤薬局の経営とこれらに附帯する事業を行う子会社の管理等
従業員数:15,578名(2024年3月31日現在)
グループ企業:15社(国内及び中国)

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エモーションテック 編集部

エモーションテックコラムでは、NPS活用やCX向上のためのお役立ち情報を発信しています。

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