エモーションテック 編集部
NPS活用やCX向上のためのお役立ち情報を発信しています。
どのように『顧客ロイヤルティ』を上げるかという点は、多くの企業にとって重要な課題です。企業に対する愛着を持続させるためには、時に顧客の想定を超えるサービスを提供することが必要になります。
それを実現する一つの手段として、数々の有名な企業も実践しているのが、目をひくような奇抜な商品を販売し、顧客満足ではなく「顧客感動」を生み出すという戦略です。
今回は、実際に販売された商品を例に挙げながら、顧客満足度アップへ必要なカギを探っていきましょう。
目次
企業マインドを反映させたユニークな商品の提供
先日、ウォールト・ディズニー・カンパニーがフロリダのアニマルパークにおいて「動物のフン」をモーチーフにしたスイーツを販売し、話題を集めました。
カバ・ゾウ・キリン・サルの4種類で展開されたケーキは、どの動物のフンであるか子供に学ばせるというコンセプトで考案されたそうです。「動物のそばで、そのフンに似たお菓子を食べる」ことが、ディズニーらしい非日常的な体験ということで大変な話題を集めました。
スパイスとなる商品で「飽き」を防ぐ
定番から外れた奇抜な商品は、消費者への継続的な求心力となります。
ガリガリ君「コーンポタージュ味」
国民的なアイス「ガリガリ君」は、様々なフレーバーが次々に販売されることで有名。中でも、「コーンポタージュ味」は、発売と同時に多くのメディアで取り上げられ、注目を集めました。
紀文の豆乳「プリン」「健康ラムネ」「ゆず」「バニラアイス」味など
豆乳のメーカーとして有名な紀文も、変わった味の豆乳を意欲的に発売しています。「プリン」や「健康ラムネ」「ゆず」「バニラアイス」など、種類が豊富なことも特徴。定番品と合わせて、日替わりで購入する消費者もいるようです。
顧客の想像を超える商品は、「飽き」を防ぎ、結果的に商品の継続的な購入を生むのです。
SNSなどで話題作りを目指す
現在は、SNSなどの豊富な宣伝手段によって情報がすぐ拡散する時代。ユニークな商品は話題の種となりやすく、企業への注目度を高めます。
ファミリーマート「はちゅねミク肉まん」
2012年に、大手コンビニチェーン店のファミリーマートは「初音ミク」とコラボした商品を企画し、ネット上で大きな反響を呼びました。「初音ミク」とはコンピューター上に存在する仮想のアーティスト。もともとネットユーザーの間で人気を得たキャラクターだけに、SNSとの親和性も高かったようです。
とりわけキャラクターの顔をそのまま模った「はちゅねミク肉まん」については、「かわいい!」「全財産使って買う」「ファミマ気合い入れすぎ(笑)」といった口コミが多数寄せられました。
話題性のある商品は、SNSなどで拡散されることで、企業への関心度を高めてくれます。
このように、「顧客推奨度」に結びつく施策はまだまだ沢山あります。
ユニークな購買体験を印象づける
雑多な商品を扱う卸売業の企業にとっても、ユニークな商品は重要なファクターとなり得ます。
ダイソー「100円で買える跳び箱」
100円均一のチェーン店として有名なダイソーでは、100円で買える跳び箱などインパクトのある商品が見受けられます。またオンラインショッピングのアマゾンも、恐竜やスフィンクスの実物大フィギュアなどを取扱い、口コミ欄をにぎわせました。
一見使い道の分からないような商品も、その企業が提供する購買体験が、「楽しい」「ユニーク」であるという認識を高めることに貢献しています。
あえてリスクをとる商品で企業の価値を高める
リスクを伴うような商品が、プラスに働くという例もあります。
コクヨ「装丁ノート」「ギャンボル」
例えば、キャンパスノートで有名なコクヨは一冊1260円もする「装丁ノート」を販売し、好調に売り上げているそうです。デジタル化の流れに逆行するリスキーな試みでしたが、「手書きの価値を高めるきっかけ」として新たな購買を生んでいます。
また、コクヨはあえて中国のコピー商品「ギャンボル」を販売することで、中国での圧倒的なブランド力を獲得しました。
一見リスキーな発想が、企業のブランディングに貢献している例として挙げられます。
チャレンジ精神、ブランド力をアピールする
ユニークな製品には、他者にはないブランド力、そしてそれを生み出そうとする姿勢が現れます。
森永「開かないチョコボール」
「開かないチョコボール」という商品をご存知でしょうか。その名の通り、「あけくち」の表記がそこかしこにあって、どこから開ければよいか分からないようなパッケージデザインが特徴的です。
お菓子のイメージキャラである怪盗ワルキョロちゃんが開け口を盗んだというコンセプトで、作りも手が込んでいるよう。そのこだわりの深さにSNS上でも高い評価を集めました。
ハイアール「R2-D2型の冷蔵庫」
また、中国の大手家電メーカー「ハイアール」は、スターウォーズに出てくるロボット「R2-D2」型の冷蔵庫を試作し、独自のブランドを他社と差異化しようと試みています。
まとめ
見た目が奇抜な商品、コンセプトがユニークな商品など様々ですが、有名企業が販売する商品には「顧客に愛されるブランドを創りたい」という想いがあります。そして、こういった取り組みが顧客のロイヤルティを向上させ、NPS®(ネット・プロモーター・スコア)へと反映されるようになるのです。
ただニーズのある商品を提供するだけではなく、時には想定の範囲を超えるような商品を提供することで顧客の関心を集め、企業への愛着を維持すること必要です。
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