アジャイル開発におけるチームエンゲージメントを促進するサービス 「SI-Tech™」を提供開始 ~ITエンジニアの感情にフォーカスした新サービスで、チームメンバーのモチベーション向上を支援~
2019.07.25
須藤 勇人
2015年よりエモーションテックに参画。マーケティング部門の責任者を経て、2018年からはEX事業領域責任者として、企業のEX(従業員体験)向上支援サービスを開発し、企業の従業員エンゲージメント向上を推進。「実践的カスタマー・エクスペリエンス・マネジメント」著者。
株式会社Emotion Tech(以下:Emotion Tech)と株式会社NTTデータ(以下:NTTデータ)は、7月25日より、従業員のロイヤルティ(職場への信頼・愛着)を指標化したデータを利用して、アジャイル開発(注1)におけるITエンジニアのチームエンゲージメント(注2)を促進するサービス「SI-Tech™(読み:エスアイテック)」を提供開始しました。
本サービスは、従業員のロイヤルティを指標化したデータを日本で初めて、アジャイル開発に携わるITエンジニアに適用したものです。本サービスを導入することで、チームのITエンジニアのモチベーションや心理的安全性(注3)を定量的に把握・管理することが可能となり、アジャイル開発の現場においてチームが発揮するデリバリー能力、生産性、品質(魅力品質(注4)、プロダクト価値)の維持や向上が期待できます。
今後、2社は、本サービスを活用したコンサルティングをはじめ、開発プロジェクトにおいてITエンジニアのロイヤルティデータを利用することを推進し、2022年度末までに50プロジェクトへの導入を目指します。
【背景】
近年、企業のデジタル化やサービス競争の激化に伴い、多くの企業や開発現場では従来のウォーターフォール型開発に加え、より柔軟かつ短期的にサービス提供を行えるアジャイル型開発の取り組みが進められています。
NTTデータでは、2015年より、企業向けにアジャイル開発に必要な居室、設備、IT環境、ノウハウを一元的に提供する「Agile Center™」サービスを展開し、開発環境の向上に取り組んでいます。アジャイル開発ではITエンジニアのモチベーションや心理的安全性がプロジェクトの成果に大きく影響します。
また、Emotion Techは独自の感情データ解析技術を利用したクラウドシステム「Employee Tech」を活用し、離職率の改善やチームの生産性向上、働き方改革の実現を目指す企業の活動を支援しています。
そこで両社は、上記の課題解決に向け、ITエンジニアのチームエンゲージメントを促進するサービス「SI-Tech」の提供を開始することとなりました。
【サービスの概要】
「SI-Tech」は、アジャイル開発の現場に従業員のロイヤルティを指標化したデータを提供するものです。
ITエンジニアのロイヤルティを指標化したデータを利用して、定量的に開発チームごとのモチベーションや心理的安全性を把握し、どのようなエンジニア体験を改善すればよいかを可視化します。
なお、本サービスは、NTTデータが提供する「Agile Center」サービスの1オプションとして提供されますが、単体での利用も可能です。
■ITエンジニアのロイヤルティデータの取得および把握について
ITエンジニアのロイヤルティデータの取得は、ITエンジニアへのアンケート形式で実施します。ITエンジニアは、「現在のプロジェクトへの参加を、同業の知人に薦めるかどうか」という基準で11段階の評価をします。チームの管理者は回答データを集計し、チーム単位のロイヤルティを確認することで、現在どの開発チームのモチベーションや心理的安全性が下がっているか、デリバリー能力、生産性、品質の低下につながらないかを定量的に把握することができます。
■モチベーションの改善について
Emotion Techのクラウドサービスを利用することで、ロイヤルティを上げるためにどのエンジニア体験を改善すれば良いかをピンポイントに突き止め、NTTデータの豊富なアジャイル開発ノウハウを元に最適な改善策を講じることが可能です。改善後もロイヤルティデータを計測していくことで、改善施策の効果があったのか、他の課題が発生していないかを把握し、開発チームのデリバリー能力、生産性、品質を向上させるための取り組みを継続することができます。
図1:サービス活用の流れ
【「Agile Center」サービスについて】
NTTデータでは、2015年より、企業向けにアジャイル開発に必要な居室、設備、IT環境、ノウハウを一元的に提供する「Agile Center」サービスを展開し、これまでに30チーム以上の開発支援を行っています。Agile Centerには大きく3つの特長があり、お客さま企業が価値提供のスピードと品質の両方を重視してアジャイル開発を行うため支援を行っています(注5)。
■豊富なアジャイル開発ノウハウの提供(人)
チームのコミュニケーションを重視した開発手法「Scrum」(注6)の効果的な実践方法やプロダクト価値、品質を高める知識や技術を有するITエンジニアがお客さま企業の入居者を支援します。
■基盤環境の充実(環境/ノウハウ)
クラウド提供型統合オープンサービス開発プラットフォームのAltemista Cloud®(注7)をはじめ、アジャイル開発基盤、新規サービスや機能の仮説検証/分析基盤を備えており即時の利用が可能となります。 また、アプリ開発における高信頼基盤の設計構築ノウハウを提供します。
■付帯設備の充実(ロケーション)
居室はクリエイティブな設計となっており、開発したプロダクトのデモルームや、チームメンバーが手軽に打ち合わせできるスペース、ホワイトボード、付箋紙、休憩スペースなどが完備されています。お客さま企業と開発ベンダーがワンチームとなり、ハイスピードで世の中に公開していくことができます。
図2:Agile Centerとは
【各社の役割】
Emotion Tech ・・・「SI-Tech」サービス基盤「Employee Tech」の提供
NTTデータ ・・・「SI-Tech」サービスの提供および「Agile Center」の提供
【今後について】
Emotion TechとNTTデータは、本サービスを活用したコンサルティングをはじめ、開発プロジェクトにおいてITエンジニアのロイヤルティデータを利用すること推進し、2022年度末までに50プロジェクトへの導入を目指します。
(注1)アジャイル開発とは、特に新規ビジネス分野において、ビジネス環境の変化に柔軟かつ迅速に対応するため、短期間でシステムの開発・提供が可能なリーンな開発手法です。
(注2)チームエンゲージメントとは、チームとチームメンバーの間に構築される信頼関係やつながりの強さ、チームメンバー相互の信頼を表すもので、チームの成果に影響をもたらすものです。
(注3)心理的安全性とは、他者の反応に怯えたり羞恥心を感じたりすることなく、自然体の自分をさらけ出すことのできる環境や雰囲気のことを指します。プロジェクト活動などのビジネスシーンにおいても、本来の自分とは大きく異なる仕事用の人格を演じることなく、チームに所属する全てのメンバーが普段通りのリラックスした状態で活動に参加することを可能にしてくれます。
(注4)魅力品質とは、その品質が備わっているとエンドユーザーにとって魅力的なもので、エンドユーザー満足度が大きく上昇する品質のことです。
(注5)NTTデータにおけるアジャイルの専門組織「Agile Professional Center」とは異なります。
(注6)Scrumとは、アジャイル開発手法の1つで、複雑で変化の激しい問題に対応するためのフレームワークであり、可能な限り価値の高いプロダクトを生産的かつ創造的に届けるための手法です。
(注7)Altemista Cloudとは、市場へサービス価値を高速に提供するためのクラウド提供型統合オープンサービス開発プラットフォームです。開発高速化を実現するAPI開発・管理機能やアジャイル開発基盤、サービス価値検証のためのユーザ行動分析機能、開発したサービスの即時実行基盤などのソリューションを提供し、サービスライフサイクルをトータルで支援しつつ、サービス開発の高速化を実現します。
*「Altemista」は日本国内における株式会社NTTデータの登録商標です。
*「SI-Tech」「Agile Center」は日本国内における株式会社NTTデータの商標です。
*その他の商品名、会社名、団体名は、各社の商標または登録商標です。
【本件に関するお問い合わせ先】
■ 報道関係のお問い合わせ先
株式会社EmotionTech
マーケティング部 広報担当
岸 光月子
E-mail:info@emotion-tech.co.jp
Tel:03-6869-6865
■ 製品・サービスに関するお問い合わせ先
株式会社EmotionTech
CXソリューション部
福慶 荘介
E-mail:info@emotion-tech.co.jp
Tel:03-6869-6865