企業価値向上に重要な「株の長期保有」には”投資推奨度”が関係していた。投資判断につながる26の投資家体験を、1,528名に調査。 ~「情報・通信業の国内株式投資における個人投資家ロイヤルティ調査2022」を実施~ | 株式会社エモーションテック

企業価値向上に重要な「株の長期保有」には”投資推奨度”が関係していた。投資判断につながる26の投資家体験を、1,528名に調査。 ~「情報・通信業の国内株式投資における個人投資家ロイヤルティ調査2022」を実施~

2022.09.01

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エモーションテック 編集部

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投資家体験向上を支援する「EmotionTech IX」を提供する株式会社エモーションテック(東京都港区、代表取締役:今西 良光、以下エモーションテック)は、東証プライム市場における情報・通信業の国内株式(現物/信用)へ投資を行う個人投資家1,528名を対象に「情報・通信業の国内株式投資における個人投資家ロイヤルティ調査2022」を実施しました。

本調査は、企業の事業活動やESG活動、IR活動などに関する26の投資家体験と、投資をすることをどれくらい他者へ推奨したいと思うかという投資推奨度を調査したもので、「投資推奨度と投資家体験の関係性」や「個人投資家にとって重要となる投資家体験」が明らかになりました。

本調査の詳細は、以下のダウンロード資料からご覧ください。
「情報・通信業の国内株式投資における個人投資家ロイヤルティ調査2022」

●調査の実施背景
老後資金の不安やNISA/iDeCoの推進などにより、日本における個人投資家の数は年々増加しています。オンライン投資や小額投資商品等、個人がより手軽に投資を行える選択肢が増えたことで「貯蓄から投資」の風潮が加速し、2022年3月には個人が保有する証券口座数が約3,000万件(2022年3月時点。日本証券業協会調べ※注1)と、2019年3月に比べて約24%増えました。
一方、企業においては、2030年までにSDGsを達成するという世界的な潮流の中、人的資本経営の推進やESG活動といった非財務情報を含む様々な種類の情報開示を通して、投資家との関係性強化に努めようという姿勢が年々高まっています。このような背景の中、エモーションテックでは、顧客、従業員の体験向上に向けた企業の支援を行ってきた知見を活かし、個人投資家を新たなる調査対象とした投資家体験向上マネジメントサービス「EmotionTech IX」の提供を2022年6月1日より開始しました。今回は、東証プライム市場における「情報・通信業セクター」へ投資を行う個人投資家から回収したフィードバックデータを統計的に解析し、投資推奨度と各投資家体験の関係性や、個人投資家が投資判断を行う上で重要視している投資家体験などについて、当社の保有する特許技術(特許第6176813号)の分析手法を基に分析しました。

※注1 日本証券業協会 会員の主要勘定及び顧客口座数等 2019年3月(24,183,201口座)、2022年3月(30,005,897口座)

 

●調査結果のポイント
1.投資に対する「推奨度」が高まるほど、株保有期間が「長期化」傾向に。
「現在お持ちの『情報・通信業の国内株式(現物/信用)』を今後どの程度の期間保有することを想定していますか?」という株式保有意向について調査した結果、今後の株式保有意向と推奨度の間には、統計学的に有意な関係がみられました。5年以上の保有意向があると回答した批判者は37%であったのに対し、推奨者では68%もの回答者が長期保有の意向を示していました。つまり投資に対する推奨度が高まれば高まるほど、その株式の保有期間が長期化する傾向にあると考えられます。

所有株式の今後の保有意向企業の業績や株価の動きに左右されず、長期で株式を保有する「安定株主」の獲得は、企業価値向上を目指す上で非常に重要です。投資家との関係を良好にし、投資家からのロイヤルティを向上させることは、こうした安定株主の創出に直結すると言えます。

2.IR活動においては「決算説明会の頻度や内容」の工夫が求められている。
IR活動における投資家体験においては、「事業内容に関する説明」、「投資情報メディアへの露出」、「IRサイトの内容」、「イベントの充実度」などが重要体験として上がりましたが、特に「決算説明会の頻度や内容」に改善余地があることが分かりました。(下記図を参照)
投資家への情報提供頻度は適切か、必要な内容は充実しているのかなどの視点を持つことが重要です。

IR活動におけるジャーニーマップ分析資料

決算説明会はIR活動の中でも、投資家との対話を行える重要な機会であり、投資家の関心が高いことが伺えます。説明会を実施するにあたっては、内容のわかりやすさを追求することはもちろん、情報開示の内容や量に合わせて適切な頻度で開催していくことが求められています。

3.年代別で見ると、50代以上のNPSは低く30代以下世代はNPSが高い傾向に。若年層は、ESG活動に敏感。

年代別でNPSを見ると、30代以下が-52、40代が-63、50代、60代が共に-67でした。

近年、20代や30代を中心とした若年層の間で、iDeCoやNISAを活用しながら投資をする人々が増えており、積極的な投資姿勢が反映されていると考えられます。またデジタルネイティブ世代では、情報通信に対するリテラシーや理解度が高く、企業との良好な関係性を築きやすいと言えるでしょう。一方、50代以上のNPSは総じて低い結果となりました。今後、投資家との対話を積極的に行い、ロイヤルティを高めることによって、長期的な関係性を築く必要があるといえます。
年代別の重要な体験などは詳細レポートを御覧ください。

●調査概要
東証プライム市場における情報・通信業の国内株式(現物/信用)へ投資を行う個人投資家1,528名に向けて、投資家体験調査を実施しました。

調査対象情報 通信業の国内株式(現物/信用)投資を行っている個人投資家
調査方法 メール配信サービスを活用しアンケートを実施
調査期間 2022年4月26日~2022年5月10日
回答数 1,528件(有効回答数)

質問内容は「あなたは『情報・通信業の国内株式(現物/信用)に投資すること』を親しい友人や家族に、どの程度おすすめしたいと思いますか?」(0〜10の11段階より選択)という投資推奨度を問う質問と、個人投資家の投資方針や株式保有意向、26の投資家体験(※1)について(「満足」「やや満足」「どちらとも言えない」「やや不満」「不満」より選択)回答を収集し、推奨度と各投資家体験との統計学上の関係について分析しました。「どちらとも言えない」以外の選択肢を選んだ回答者には、フリーテキストで回答を収集しました。

(※1)26の投資家体験

事業活動に関する体験 マーケット環境
商品・サービス・技術
経営理念
経営判断・リスク対応
将来性・事業の成長性
収益性
財務安定性
株主還元活動に関する体験 配当方針
株主優待
ESG活動に関する体験 環境問題に対する貢献(E)
人的資本の活用、地域社会への貢献(S)
コーポレートガバナンスの取り組み姿勢(G)
IR活動に関する体験 情報開示の頻度や内容
決算発表の時期や内容
決算説明会の頻度や内容
投資家説明会等のイベントの充実度
株主総会の内容
株主通信等の株主向けコンテンツの充実度
IRサイトの内容
投資情報メディアへの露出
IR資料に関する6つの体験 事業内容に関する説明
事業活動の状況に関する説明
財務数値の実績に関する説明
予算内容に関する説明
中長期の事業戦略に関する説明
非財務項目に関する説明

本調査の詳細は、「情報・通信業の国内株式投資における個人投資家ロイヤルティ調査2022」をダウンロードの上、ご覧ください。

資料内容の詳細
1. 重要視される「投資家と企業の関係性」
1.1. 投資家が重要視する観点は株価や配当だけではない。企業の事業活動、ESG活動、IR活動を投資家体験として分解して示唆を得る
1.2. IR部門・関係者からのコメント
2. 投資推奨度と26の投資家体験について調査
2.1. 投資家と企業の関係(推奨度)を26の体験に分解
2.2. 調査対象と属性
3. 投資推奨度が高いほど、株を長期保有する安定株主が増加
4. 投資家からのロイヤルティを獲得するために、注目すべき「投資家体験」とは 解説:分析結果の見方
4.1 事業活動・ESG活動においては「経営判断・リスク対応」の「わかりにくさ」を改善することが重要
解説:分析結果の見方
4.2 IR活動においては「決算説明会の頻度や内容」への工夫が求められている
5. 年代など株主の構成によっても、重視するべき投資家体験は異なる
5-1. 投資を積極的に行っている50代以上のNPSが低く、若年層のNPSが高い 5-2. 30代以下、40代は「ESG活動」、特に「人的資本の活用、地域社会への貢献」や「コーポレート・ガバナンスの取り組み姿勢」も重視
5-3. 50代以下では、IR活動における「情報開示の頻度や内容」を重視、インターネットなどを通じて十分な情報を届けられるかが鍵

【記事引用時のお願い】本調査結果の引用・転載時には、「株式会社エモーションテックによる情報・通信業の国内株式投資における個人投資家のロイヤルティ調査」とクレジットを明記いただけますようお願い致します。

 

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