テキストマイニングで使われるコレスポンデンス分析(対応分析)の活用方法 | 株式会社エモーションテック

テキストマイニングで使われるコレスポンデンス分析(対応分析)の活用方法

更新日:2025.02.25

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池亀和樹

株式会社エモーションテック シニアCXデータアナリスト

上智大学大学院卒、心理学修士。
大手信用調査会社を経て、2016年エモーションテック入社。2018年より統計解析部門責任者。心理統計・データ解析・ES/CS調査設計を専門とし、ロイヤルティ分析特許を複数取得(特許第6176813号、特許第6588176号)。
最近では生成AIを用いてコメントデータから感情解析する技術を開発。

テキストマイニングには、文章データから有益なインサイトを抽出するためのさまざまな手法があります。その中でコレスポンデンス分析(別名:対応分析)は、カテゴリカルデータの関連性を視覚的に把握するための有力な手法として注目されています。本記事では、コレスポンデンス分析の基本概念、テキストマイニングへの応用方法、導入時のポイントと注意点について詳しく解説します。

コレスポンデンス分析とは?

コレスポンデンス分析は、クロス集計表(コンティンジェンシーテーブル)に基づいて、行と列の両方のカテゴリ間の関係性を二次元または三次元空間上にプロットする多変量解析手法です。これにより、各カテゴリの相対的位置関係から、どのカテゴリが互いに近いか、どのカテゴリが離れているかが直感的に理解できます。

テキストマイニングの文脈では、例えば複数の文書内での単語の出現頻度や共起関係を解析し、どの単語がどの文書と関連しているかを視覚化するために用いられます。こうして得られたバイプロットは、隠れたトピックやテーマ、顧客の声の傾向を明らかにするのに役立ちます。

コレスポンデンス分析のテキストマイニングへの応用

テキストマイニングにおいて、コレスポンデンス分析は以下のような場面で応用されます。

  • 文書間の類似性把握: 複数の文書で頻出する単語やフレーズの共起パターンを分析し、各文書間の関連性を視覚化。
  • キーワードの共起パターン抽出: 文章中でどのキーワードが共に出現しやすいかを示すことで、潜在的なトピックを発見。
  • 顧客レビューの分析: レビューの中で出現するキーワードを解析し、製品やサービスに対する肯定的・否定的な傾向を把握。

これらの応用により、企業は製品改善やマーケティング戦略の策定に必要なインサイトを、定量的かつ視覚的に得ることが可能になります。

コレスポンデンス分析を実施するための基本ステップ

コレスポンデンス分析をテキストマイニングで活用するための基本的な手順は次のとおりです。

1. データ前処理とクロス集計表の作成

対象となる文章データから、不要な記号やストップワードを除去し、形態素解析で単語を抽出します。その後、文書と単語の出現頻度をもとに、クロス集計表を作成します。この表が、コレスポンデンス分析の解析対象となります。

2. コレスポンデンス分析の実行

作成したクロス集計表に対して、RのFactoMineRパッケージやPythonのprinceライブラリなどを用いてコレスポンデンス分析を実施します。次元削減により、各文書と単語が二次元または三次元空間上にプロットされ、その位置関係から関連性を読み取ることができます。

3. 結果の解釈と応用

プロットされた結果(バイプロット)から、近い位置にあるカテゴリは互いに強い関連性があると解釈できます。これにより、隠れたテーマや改善すべきポイントを見出し、マーケティング施策や製品改良に役立てることができます。

コレスポンデンス分析の導入時の注意点

コレスポンデンス分析は視覚的にデータの全体像を把握するのに優れた手法ですが、いくつかの注意点もあります。

  • 前処理の精度: 適切なテキストクリーニングが行われないと、分析結果にノイズが多く含まれてしまいます。
  • 解釈の主観性: プロット結果の解釈は、一定の主観が入りやすいため、他の手法と組み合わせると客観性が高まります。
  • 次元削減の限界: 複雑な情報を二次元や三次元に圧縮する際に、重要な情報が失われる可能性があります。

よくある質問(FAQ)

Q1. コレスポンデンス分析はどのようなデータに適用できますか?

A. コレスポンデンス分析は、カテゴリカルデータ、特に文書と単語の出現頻度をまとめたクロス集計表に適用できます。テキストマイニングでは、レビューやアンケート、SNS投稿などから抽出したデータに活用されます。

Q2. コレスポンデンス分析と主成分分析(PCA)の違いは何ですか?

A. 主成分分析は数値データの次元削減に用いられる手法ですが、コレスポンデンス分析はカテゴリカルデータに適用され、行と列の両方の関係性を視覚化する点が特徴です。対象とするデータの性質が異なるため、用途に応じて使い分けます。

Q3. コレスポンデンス分析を実行するためのツールは何がありますか?

A. RのFactoMineR、caパッケージや、Pythonのprinceライブラリ、さらにはSPSSやSASなどの統計解析ソフトウェアが利用可能です。これらを使うことで、簡単にバイプロットを作成し、結果を視覚化できます。

Q4. コレスポンデンス分析の結果はどのように解釈すれば良いですか?

A. バイプロット上で近接して配置されるカテゴリは、互いに関連性が高いことを示します。例えば、特定の文書とキーワードが近い位置にある場合、その文書はそのキーワードに関連したテーマを持っていると判断できます。解釈は他の分析手法と組み合わせて行うと、より具体的なインサイトが得られます。

Q5. コレスポンデンス分析の限界や注意点は何ですか?

A. コレスポンデンス分析は次元削減により情報を圧縮するため、重要な情報が失われる可能性があります。また、前処理が不十分だとノイズが多くなり、解釈が主観的になりやすい点も注意が必要です。他の解析手法と併用することで、これらの課題を補完できます。

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