顧客満足度の調査方法とは?アンケートの作成方法や効果的な実施のポイントをご紹介
更新日:2024.07.25
エモーションテック 編集部
NPS活用やCX向上のためのお役立ち情報を発信しています。
ビジネスの成長において「顧客満足度(CS)」の向上は欠かせないものです。
顧客満足度を向上させることには、収益の拡大やブランディングにつながるなど、多くのメリットがあります。
では、顧客満足度はどのように調査すれば良いのでしょうか?また、改善につながる課題を見つけるためにはどうしたら良いでしょうか。
顧客満足度調査(CS調査)の実施においては、目的に合った具体的な方法や、実施にあたってのポイントを押さえておくことが重要です。
本記事では、顧客満足度調査の具体的な実施方法を知りたいとお考えの方向けに、目的を踏まえた具体的な手順やポイントをご紹介します。
目次
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顧客満足度調査(CS調査)とは
顧客満足度調査(CS調査)とは、商品やサービスの購入者に対して、実際に利用してみた満足度や、その理由を把握するための調査手法の一つです。
CSとは“Customer Satisfaction”の略であり、「顧客がサービスを利用したり商品を購入した際にどの程度満足したか」を表す指標です。
主に商品自体やマーケティングプロセスの改善に役立てることを目的として行われ、顧客の声をヒントにサービスを改善することで、更なる事業やサービスの発展につなげることができます。
顧客満足度調査を実施する方法としては、自社で行う方法と、調査会社に依頼する方法などがあります。どちらもメリットとデメリットがあり、目的に合わせて実施方法を選択する必要があります。
関連記事:
顧客満足度(CS)とは?関連指標や計測方法、向上のポイントを徹底解説!
顧客満足度調査(CS調査)を行う目的
顧客満足度調査(CS調査)を行う目的として代表的な例をご紹介します
既存の商品・サービスの改善
顧客満足度調査を行うことで、顧客が現状のサービスや商品に対して、どこに満足しているか、あるいは不満を覚えているのかを把握できます。
不満が集まっている点を改善し、評価されている点をさらに伸ばすことで、サービスや商品の改善に繋がります。
さらに、事前に仮説を立てておくことで、企業と顧客の考えのギャップが明らかになります。例えば、企業側では「リーズナブルさ」が評価されていると考えていたのに、顧客満足度調査を行った結果、「サービスの品質」が顧客に評価されていたというケースはよくあることです。
こうしたギャップを埋めていくことで、顧客の声を取り入れた施策に繋げていくことができます。
リピーターの獲得
商品やサービスに満足している顧客は、リピーターになる可能性があります。
顧客満足度調査では、接客・電話対応・アフターフォローなど、さまざまな顧客体験についての満足度が分かります。そのため、顧客体験の改善ポイントが分かり、リピーターを増やすための施策へと繋げやすいことが特徴です。
「購入している頻度」や「契約期間」についての設問をアンケートに組み込むことで、顧客満足度とリピート率の相関を分析することも可能です。
リピート率の高い顧客が何を評価しているのかを分析し、リピーター獲得のためにサービスを改善していくことも一つの調査目的となります。
競合他社との比較
競合他社との比較を行いたい場合にも、顧客満足度調査を行うことがあります。
競合他社を利用しているユーザーの顧客満足度をベンチマークとして、自社の評価と比較をすることで、マーケティング市場における自社の立ち位置や、商品やサービスの強みと弱みを把握することができます。
第三者機関で行っている業界調査を参考にする場合もあれば、調査会社を利用して、パネル調査を実施する場合もあります。
商品やサービスの信頼性を高める
消費者がサービスや商品を選ぶ際には、できるだけ信頼性のある企業を選びたいと考えるものです。
顧客満足度を高めることで、親しい人に商品やサービスをおすすめしたり、高い評価を口コミしたりするといった推奨行動を取ってもらうことができます。その結果、高い評価を受けている商品やサービスであるとして、信頼性を高めることができます。
初めて購入・契約する際には、SNSやレビューサイトを参考に購入するといったケースは多くあります。見た口コミが高評価だったり、家族や友人におすすめされたという理由が購入の動機となり、その結果、新規顧客獲得にも繋がります。
また、顧客満足度調査の結果をあえて公開することによって、信頼性を高めることができます。
商品やHPに「顧客満足度97%」と記載したり、競合他社よりも高い評価を得ている場合は、「顧客満足度No.1」と公表することによって、競合優位性をアピールすることができます。
顧客満足度を測る指標と活用方法
顧客満足度を測る主な方法として、アンケート調査があります。
アンケート調査を行うメリットは、顧客の「意識」や「行動」を、数値として全体的な傾向を把握することができる点にあります。
アンケートの分析データは、表やグラフなどの分かりやすい形にアウトプットしやすく、統計的な裏付けのあるデータとして、施策の判断材料としても活用できます。
また、設計の方法が一般的に理解されていることもあり、比較的すぐに取り組むことが可能です。
ここから、アンケートで顧客満足度を測る際の指標をいくつかご紹介します。それぞれに特徴があり、目的に応じて指標を選ぶことが大切です。
NPS
NPS(Net Promoter Score)とは、顧客ロイヤルティ(企業やブランド、サービス等に対して顧客が感じる愛着や信頼)を数値化する指標です。
2003年、アメリカの大手コンサルティング会社であるベイン・アンド・カンパニーのフレッド・ライクヘルド氏によって提唱され、多くのグローバル企業に活用されています。
他の顧客満足度指標との大きな違いは、収益性との相関が強いことです。
CSATを使用した顧客満足度調査では現状の満足度を質問するのに対し、NPS調査では「あなたは〇〇を親しい友人や家族にどの程度すすめたいと思いますか?」という他者への推奨度を質問します。
「満足」の定義は曖昧で、顧客によっては「ある程度満足はしているが、リピートやおすすめはしない」という意見も含みます。
一方で、NPSでは、他者へ推奨したいと思うほどサービスへの信頼・愛着が強い顧客かどうか、つまり企業への貢献度が高い顧客かどうかを測ることができます。そのため、CX(顧客体験価値)の向上を目指している企業へおすすめの指標です。
NPSについては、収益性との関係については以下の記事でも詳しく解説しています。
関連記事:
NPS®とは?顧客満足度との違い・質問方法・事例まで詳しく解説!
CSAT(顧客満足度スコア)
CSAT(Customer Satisfaction Score)は、顧客満足度を測る指標です。
「⚪︎⚪︎(サービスや商品)に対し、どの程度満足しましたか」という質問をします。
回答者は、5段階または7段階評価で回答をします。
CSATの調査では特定のタッチポイントやイベント、商品やサービスに対する現在の満足度を計測します。スコアが100%に近いほど、顧客満足度が高い状態です。一般的に「顧客満足度」を表すスコアとして、CSATは多くの企業に取り入れられています。
計測が簡単であることから、まず調査を始めてみたい場合にはおすすめです。
CSATは、「満足している」と回答(5段階評価であれば評価4または5)した顧客数を、アンケート全体の回答者数で割って計算します。
例えば、3,000名がアンケートに回答し、そのうちの2,400名が4か5の肯定的な評価をつけた場合には、CSATは80%になります。
関連記事:
CSATとは?顧客満足度の計算方法やメリット・デメリットについて解説
ACSI、JCSI
ACSI(American Customer Satisfaction Index)は1994年、ミシガン大学ビジネススクールで開発されました。
米国顧客満足度指標と呼ばれ、米国経済全体の消費者の満足度を測定する経済指標です。満足度だけでなく、事前の期待値や実際の感想などを質問し、係数をかけてスコアを算出します。
JCSI(Japanese Customer Satisfaction Index)という指標は、このACSIをベースとして、サービス産業生産性協議会が開発したものです。JCSIでは、「顧客満足」に関わる以下の6つの指標に関してそれぞれ3〜4つの質問で得点を計算し、調査を行います。
- 顧客満足度
- 顧客期待
- 知覚価値
- 知覚品質
- 推奨意向
- ロイヤルティ
上記のように、JCSI因果モデルというフレームワークを活用していることが特徴で、利用して満足感を得られたかどうかを表す「顧客満足」に加え、「満足の原因」や「満足の結果」についても調査を行います。
その他にも属性設問や自由回答の設問などを組み合わせ、多面的な分析を可能にしています。JCSI調査の対象となっていない場合は、サービス産業生産性協議会へ独自の顧客満足度調査を依頼することができます。
CES
CES(Customer Effort Score)とは、直訳すると「顧客努力指標」という意味です。
この指標は「顧客が目的を達成するためにどの程度努力やストレスを要したのか」を表したものです。
「〇〇を利用するにあたってどれくらい負担を感じましたか」などの設問に対し、5〜7段階で回答してもらいます。「サービスが使いづらい」「操作が分かりにくい」と感じるサービスであれば、ストレスを感じ、顧客が離れてしまう可能性があります。サービスを利用するためにかかる労力は少ない方が理想と言えます。
CESが少ない方が良いスコアであり、リテンション率(顧客維持率)や顧客満足度が向上すると言われています。この指標は、2010年、ニック・トーマン、 カレン・フリーマン、 マシュー・ディクソンがHarvard Business Reviewで発表したものです。(参考:Stop Trying to Delight Your Customers
by Matthew Dixon, Karen Freeman, and Nick Toman)
製品のUI/UX改善や、カスタマーサクセスによるオンボーディングプロセスの改善に活用されている指標です。
関連記事:
CES(カスタマーエフォートスコア)とは?計算方法や利用シーンについて解説
顧客満足度の調査の方法:アンケートの具体的な流れ
それでは、顧客満足度アンケートを実施する際の具体的な手順についてご紹介していきます。
以下の画像は、顧客満足度調査を行う際の流れの一例です。
目的を明確にし、仮説を立てる
調査目的によって調査対象や、調査する内容が異なるため、まずは目的を定めます。
例えば「リピート率向上につながる要因を探りたい」「新商品を購入した人がどこを評価しているのかを知りたい」など、具体的に何を知りたいのかを明文化しましょう。
また、仮説を立てる際には、より具体的にすることがポイントです。
例えば「ある時期からリピート率が下がっている」という課題を持っていた場合、「より魅力的な競合サービスが登場したのではないか」「価格に対してサービスの質が見合っていないのか」など、詳細に仮説を立てていきます。仮説を持ち、設問設計に落とし込んでいくことで、次のアクションに繋がる調査を行うことができます。
仮説を立てる際には、カスタマージャーニーの作成も大切なポイントになります。
カスタマージャーニーを作成する際は、想定している顧客が、認知からサービスの利用後まで、顧客がどのような体験を経ているのかを洗い出し、時系列に沿って整理します。顧客体験の一連の流れの中で、どの点が評価されているのか、あるいは不満を抱かれているのかについて仮説を立てる際に役立ちます。
調査対象を決める
顧客満足度の改善につながるデータを導き出すには、「どのような対象に」調査をするのかが重要です。調査目的により、調査対象者とする条件が変わります。
例えば「自社のサービスを利用したことがあるユーザーが、競合サービスに乗り換えた理由」を知りたい場合には、自社サービスのユーザーのみではなく、競合サービスを利用したことのあるユーザーも対象者も含める必要があります。
顧客満足度調査でよくあるのは、「直近⚪️年以内に対象商品を購入した方」というものです。さらに調べたい内容に合わせて、以下のように対象商品やサービス、利用期間や属性などを条件づけします。
【属性の条件の例】
- BtoB:職業・業種・役職・従業員数など
- BtoC:性別・年齢・居住地・職業・嗜好など
対象者の条件によっては、回答が集まりにくい場合もあります。特に、BtoBビジネスにおいては対象者が限られる場合がありますので、分析可能な母数が集まるかどうかを考慮しながら調査対象を決めていきましょう。
調査実施のタイミングを決める
調査時期は、調査対象者が多忙な時期を避け、回答しやすい時期に行いましょう。回答が集まりにくい場合は、調査期間を少し長めに設定するなどの配慮をします。
どの時期に行うかで顧客満足度調査の結果が大きく変動することもあるため、「顧客からの評価をタイムリーに得られる時期に実施する」ことも大切なポイントです。
例えば、エアコンの冷房機能に関する調査であれば、よく利用する時期は冬ではなく夏ですから、冬ではなく夏に実施した方がユーザーの体験に基づいた回答を得られやすくなります。
調査の実施方法を決める
冒頭でもご紹介したように、調査を実施する方法としては「自社で行う方法」と「調査会社に依頼する方法」があります。
自社実施の場合は、自社会員や顧客に対するアンケートを実施します。低コストで始められる反面、詳細な調査設計を行うには知識が必要です。調査会社に依頼する場合に比べると、回答結果をすぐに得ることができるというメリットがあります。
調査会社では、主にパネルというアンケートモニターに対して調査を行います。調査会社に依頼するメリットとしては、工数を減らせるという点や、回答者を集める手間を省くことができる点などが挙げられます。
調査会社に依頼した場合、リサーチコストが比較的高くなる点と、調査データの受け取りに時間が掛かる点がデメリットとなります。調査結果を得られるまでには3週間〜1ヶ月程度かかる場合もありますが、データクレンジングなどの専門的なサポートも受けられる場合もあり、より統計的に確かなデータを得ることが可能です。
設問数が少ない場合は内製で行い、設問数が多い場合や重要な意思決定を行う目的を持って調査を行う場合は調査会社に依頼するなど、調査内容や目的によって実施方法を選択するようにしましょう。
設問設計を行う
アンケートの設問設計では、顧客満足度調査の目的を果たせるような質問になっていることが重要です。
ここでは、顧客満足度調査でよくある項目を一例としてご紹介します。
満足度を聞く質問
設問例)
Q.あなたは○○(商品・サービス)について、どの程度満足していますか。次の中から選んでください。
Q.あなたは○○(商品・サービス)を親しい友人や家族にどの程度すすめたいと思いますか?
顧客満足度を聞く質問は、商品やサービス全体について聞く場合と、「商品のデザイン」や「店舗の接客の質」など細かい項目に分けて聞く場合があります。
満足度を回答した理由
サービスや商品への満足度を聞いた後に、その満足度を選択した理由についても質問することで、改善点の発見に繋がります。自由記述形式で回答してもらう場合は、事前に想定していなかった回答を得られることがありますが、データの分析には手間がかかります。
特定の体験が顧客満足度に関係しているのではないかという仮説を持っている場合は選択肢式にするなど、回答形式は目的に沿って選択することをおすすめします。
設問例)
Q.満足度を回答した理由について教えてください。
顧客属性
顧客属性設問とは、顧客のプロファイルに関する設問です。例えば、以下のようなものがあります。属性別の特徴や、傾向を把握することができます。
基本属性
性別、年齢、居住地、部署など
心理的属性
嗜好、ライフスタイル、価値観など
行動データ属性
購入頻度、購買回数、サービスや商品を知ったきっかけ、購入理由、来店日時など
継続利用(再購入)意向
顧客満足度と合わせて、継続意向を指標としたい場合には設問に入れましょう。継続率の高いセグメントとそうでないセグメントの比較分析を行うことで、リピート率の向上へのヒントが得られます。
設問例)
Q.今後も「XX(サービス・商品)」を利用し続けたいと思いますか?
これらの項目を組み合わせて、以下のような調査票を作成します。
調査票は、以下のようなポイントを押さえて作成しましょう。
- 具体的に、漏れなく、ダブりなくの設問になっているか
- 専門用語はできるだけ避け、誰にでも理解できる言葉になっているか
アンケートの設問設計については、以下の記事でも詳しく解説しています。
関連記事:
施策につながる顧客満足度調査の実行方法
アンケートを回収する
アンケートを回収する方法には、以下のようなものがあります。
- メールでURLを配信
- レシートにQRコードを記載
- WEBサイト上のポップアップでアンケートフォームを出す
- 郵送で回収する
- 電話や対面で直接インタビューを行う
アンケートの回収では、なるべく多くのサンプル数を得ることが重要です。データの信頼度を高めるためにも、回収率を高める工夫を行いましょう。
回答者によって、アンケートに回答しやすい方法は変わります。例えば、回答者が高齢者であれば、インターネットよりも紙や電話の方が回答がしやすい場合があります。
顧客満足度調査(CS調査)の際のポイント
アンケートの質問はシンプルにする
アンケートを行う場合は、適切な質問数にすることが重要です。
質問数は、回答率を高めるためにも、回答者に負担のない10~15問程度までに抑えることをおすすめします。質問項目は頭を使わなくても回答できるように、わかりやすいものにすることが大切です。
例えば「商品のデザイン・価格に満足していますか?」というような質問だと、デザインと価格のどちらについて評価しているのか分からなくなってしまうので、1つの質問で2つ以上の項目について聞かないようにしましょう。
また、自由記述の質問は、選択肢式の設問に比べて回答者が考えて回答する必要があり、負担に繋がるため、必要最低限に抑えることをおすすめします。
関連記事:アンケートの作り方 | 顧客理解につながるコツを解説
バイアスを考慮する
アンケートを作成する際に気をつけたいポイントとして、「バイアス」があります。バイアスとは、質問の仕方や環境などの要因によって、回答者の回答に偏りが生じてしまうことを言います。
例えば、回答前にインセンティブを渡した場合、肯定的なフィードバックばかりが集まり、回答データに偏りを生むケースがあります。
バイアスが含まれている調査では、回答や分析結果を歪ませてしまい、正しいデータを得ることができません。
バイアスを完全に防ぐことはできませんが、最小限に抑えるよう、質問の仕方や回答時の状況を意識することで、回答データへの影響を少なくすることができます。
顧客満足度調査(CS調査)結果の活用ポイント
定期的に調査を行う
顧客満足度調査は一度実施して終わりではなく、定期的に行うことをおすすめします。
定期的に行うことで、顧客の意見やフィードバックの変化を把握し、改善のための具体的なアクションプランを立てることができます。
施策が顧客満足度の改善につながっているのかを確認し、改善につながっていないのであれば、その要因を再度見直しましょう。
そして、四半期に一度や年に一度など、定期的なスパンで定点観測を行い、過去のデータとの比較の中で顧客のニーズの変化を見逃さないようにすることがポイントです。
結果を現場へフィードバックする
調査の結果を改善へとつなげるには、顧客との接点をもつ現場を巻き込むことがポイントになります。そのため、現場の関係者を含めて、全社へ調査結果を適切な形でフィードバックするようにしましょう。
例えば、店舗のスタッフから顧客に対しアンケート調査を依頼しているのにも関わらず、調査結果が共有されない場合「何のためにやっているのか?」が伝わりにくく、協力を得られにくくなってしまいます。
また、ネガティブな声ばかりではなく「ここが良かった」というようなポジティブなフィードバックも併せて共有することで、改善へのモチベーションに繋がります。
また、できれば顧客の声をリアルタイムで共有することをおすすめします。顧客が不満を感じていることがあれば、すぐに対応することができ、結果として顧客満足度向上へ繋がります。
調査結果を深掘り分析し、改善施策につなげる
アンケートの結果を回収したら、調査設計の際に立てた仮説を検証します。
例えば「年間の購入回数が多い人と少ない人とでは、店舗に対して期待するポイントが違うのではないか」という仮説を立てていたとします。
この場合、年間の購買回数データと、店舗における各項目の顧客満足度のデータを掛け合わせて分析することで、立てた仮説が正しかったかどうかが分かります。
もし仮説が誤っていた場合には、仮説の修正を行い、再度調査を行います。
さらに、定量調査の結果を詳細に掘り下げるために、インタビュー調査をはじめとする「定性調査」を行うこともあります。
インタビュー調査では、なぜそのような回答をしたのか、背景や理由を直接顧客に質問します。定性的なインタビュー調査の結果と、アンケート調査のデータとを掛け合わせることで、より深く顧客心理を理解することができます。
顧客満足度調査の分析データから改善の余地がある領域を特定し、改善のアクションへとつなげていきましょう。
クロス分析・ポートフォリオ分析など、より詳細な分析手法を知りたいとお考えの方は以下の記事もご参照ください。
関連記事:アンケートでよく使う分析手法 | 基本から応用まで解説
顧客満足度調査を行って、改善施策へ繋げましょう
顧客満足度調査の目的や、具体的なアンケート実施方法について、理解を深めていただけましたでしょうか。
顧客満足度調査は、顧客の意見やニーズを把握し、改善施策につなげるための重要な調査です。何を知りたいのか、何を改善したいのかを明確にし、目的に沿った方法で実施しましょう。
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