課題発見につながるアンケート分析方法とは? | 株式会社エモーションテック

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2023.03.27

Tue

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課題発見につながるアンケート分析方法とは?

課題発見につながるアンケート分析ステップ

アンケート調査を実施しても、それを活用できなければ意味がありません。アンケート調査の最大の目的は商品やサービスの課題を発見して改善することです。ここでは課題を発見するためのアンケート分析の手順について紹介します。課題発見につながるアンケート分析を行うためには、大まかに全体像を把握してからより深く分析するための切り口を見つけてより深く分析するの2つのステップが必要です。以下では全体像を大まかに把握するための分析方法と、統計的手法を使わずに課題を明確にするための分析手法を解説します。

全体像の把握

単純集計

最初のステップでは全体傾向を把握し、深堀すべきポイントを絞り込みます。そのために効果的な手法が「単純集計」です。単純集計とは、アンケート結果をすべての回答者について集計したもので、特定の選択をした回答者の割合を一覧できるというメリットがあります。たとえばコーヒーチェーンが顧客満足度を調査するために「満足」「不満足」「どちらでもない」から1つを選んでもらうアンケートを実施したとしましょう。満足している人が23%、不満足な人が18%、どちらでもない人が26%のように得られた結果を全体的に把握するのが単純集計です。

クロス集計

このようなアンケート結果をみると、満足している人はどんな人なのか、年齢や性別による違いはないかなどが気になってくるでしょう。また、例えばある飲食店で顧客満足度調査を実施した場合「店舗の雰囲気」「調理のボリューム」「店員の親切さ」など、何が顧客満足に影響しているのかを知ることも課題発見のためには欠かせません。単純集計からでも、さまざまなことを読み取ることができますが、さらに「クロス集計」を用いて課題発見のために深掘りするポイントを絞り込むことが重要です。

時系列分析

過去に実施したアンケートデータがあれば「時系列分析」を行うのも効果的です。時系列で比較して大きく変化したポイントに注目し、そこで何があったのかを知ることで分析のポイントを見つけることができます。時系列分析によってトレンドや季節変動を把握することで、将来の需要予測なども可能になります。

具体的な課題発見のためのアンケート分析方法とは?

マーケティングの課題を特定する分析を行うためには、アンケートの質問設計も重要です。まず満足度や収益性などを計測する質問を用意したうえで、評価に影響を与えたと考えられる要因を探る質問も用意します。たとえば飲食チェーン店の満足度調査を行う場合、「満足」「不満足」「どちらでもない」などの質問項目を用意します。そのうえで、評価に大きく影響している可能性のある「店舗の雰囲気」「味」「接客」などについての質問も用意することが大切です。

集計データから課題を発見する方法

ここで得られたデータから課題を発見する分析方法としては、統計解析を使わず大まかなあたりをつける方法と、統計手法を用いて定量的に特定する方法の2つがあります。顧客満足度調査を例に、統計解析を使わず大まかなあたりをつける方法を説明します。

まずクロス集計で平均より満足度が高い店舗と、低い店舗に分類します。そのうえで、詳細項目の点数を比較すると、満足度を大きく下げている要因がみえてくるでしょう。

下図では満足度の平均点が4.0以上の店舗と2.0未満の店舗に分けたうえで、詳細な項目に関する評価を比較しています。その結果、満足度の高い店舗とそうでない店舗の間には「清潔感」と「接客」に大きな差があることがわかりました。したがって、これらの要素は満足度に大きく影響し、満足度の低い店舗は優先的に改善すべき課題になっている可能性が高いと考えられます。

企業が成長するためには売り上げアップや業績アップにつながる課題発見が欠かせません。今回紹介した分析法を活用して課題を発見し、改善策を施して業績アップにつなげていきましょう。

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