エモーションテック 編集部
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従業員満足度調査の目的
従業員満足度を調査することにはどのような目的があるのでしょうか。
一般的に調査を行い職場環境を改善することには2つの大きなメリットがあるとに考えられています。
生産性の向上
従業員にとって不満のタネを取り除き、モチベーションの向上につながる施策は単に従業員を満足させるだけでなく、必ず会社の生産性、そして業績となって返ってきます。
例えば、格安航空会社で最も成功を収めているサウスウエスト航空は、経営理念に「社員第一、顧客第二主義」を掲げ、従業員のエンゲージメント(信頼や愛着)を高めるための様々な施策を講じています。
その結果、航空会社の顧客満足に大きな影響がある「飛行機がゲートに到着してから離れるまでの時間」は同業他社では平均35分かかるのに対し、サウスウエスト航空の場合はわずか15分となっています。
そして、もちろん業績も好調に推移しており直近5年間の売上高は約120%の成長を遂げています。
離職率の低下
従業員の満足度は離職率に直結します。
こちらの『eNPS℠とは?』という記事のダウンロード資料で紹介していますが、弊社がeNPS℠という従業員のエンゲージメントを可視化する指標を用いて行った調査では、エンゲージメントが高い従業員のうち「現在離職を考えていない」と答えた人は76%にのぼりましたが、反対にエンゲージメントが低い社員のうち「離職を考えていない」と答えたのはなんと0%でした。
このことから、定期的に従業員の状態を正確に把握し、職場環境の改善に取り組むことは、社員の定着率を向上させるうえで重要であるといえます。
従業員満足度調査の注意点
単に満足度だけを聞いて終わらない
従業員満足度調査を生産性の向上や離職率の低減につなげるためには、まず従業員や組織の現状を正確に把握する必要があります。
最も一般的な調査の内容は「今の会社に満足していますか?」という質問を行い、満足度を数値化するものです。しかし、日本人の文化的特徴などもあり「満足している」と回答していても、生産性が高い・離職が少ないこととの関係が薄いことが指摘されていました。
そこで、どの程度従業員が会社に対して愛着を持っているかを正確に測るために、満足度に代わりeNPS℠(Employee Net Promoter Score)という指標が開発されました。
eNPS℠は「現在の職場で働くことをどの程度親しい友人や家族にすすめたいと思いますか?」という質問をし、0~10点満点で評価してもらいます。
このため、単純に満足度を回答するときよりも、高得点を付ける心理的ハードルが高く、エンゲージメントを正確に把握することができます。
そして、従業員の満足度を下げている要因を洗い出すためには、会社の文化、人間関係、仕事内容など、従業員と会社に関する重要な要因をしっかり聞いていくことがポイントになります。以下は、eNPSに大きな影響を与えうる6つのカテゴリを示しています。
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従業員エンゲージメントとは?人的資本経営の観点からも解説
課題を定量的に把握する
アンケートを取り終わったら、そのデータをもとに改善点を洗い出します。
この際のポイントとしては、単純に集計にとどまらず統計的手法を用いて、従業員満足に強い影響を及ぼしている要因を特定することです。
フリーコメント欄を確認して否定的なコメントを中心に改善策を打つのはあまりお勧めできません。なぜなら、フリーコメントの批判的意見はeNPS℠に影響力を持たないケースが多々あるからです。
したがって、下図のように「eNPS℠にどの程度強い影響力を持っているか」を青線、「各要因に対する現在の評価」を赤線で図示化し、青線と赤線の差が開いている「eNPS℠に対し強い影響を及ぼしているのにもかかわらず、従業員からの評価が低い要因」に絞って改善策を考えることで、インパクトのある施策を実行することが可能になります。
下図の場合では、「社風」「個人の成長に向けた土壌」「育児や介護などの両立」「上司との関係」が要改善点として挙がっています。
定期的に調査を行う
課題を発見し、改善策を打ったら、その施策が実際に効果があったか定期的にモニタリングすることが必要です。
社員の状態を正確に把握するには月1回ペースで調査を行うのが望ましいでしょう。
また社内にリソースがない場合でも最低限半年に一度は調査を行い状態の把握、施策の効果検証をが必要になります。
アンケートテンプレート付資料ダウンロード
ダウンロード資料にて、先程ご紹介した6つのカテゴリに沿った質問項目テンプレートを紹介しています。
離職率の改善や社内の生産性向上、働き方改革の実現などにお役立ていただけると幸いです。