従業員エンゲージメントとは?向上のための事例を紹介 | 株式会社エモーションテック

COLUMN

コラム・資料

2022.12.16

Mon

SHARE

従業員エンゲージメントとは?向上のための事例を紹介

従業員エンゲージメントとは?

エンゲージメントは、約束を意味する英語です。従業員エンゲージメントとは従業員と会社がお互いに貢献し成長できる関係になっているか、従業員と企業の絆の強さを表す概念です。従業員の会社への帰属意識だけでなく、従業員が会社や職場に対して愛着や信頼の度合いを可視化・数値化して把握します。従業員に会社や職場、仕事に対する満足度を問う従業員満足度調査や計測する「現在の職場で働くことをどの程度親しい友人や知人にすすめたいと思いますか?」という質問で、職場に対する推奨度を調査するeNPS℠¹(Employee Net Promoter Score)調査などの手法が用いられます。

eNPS℠はアメリカの大手コンサルティング会社であるベイン・アンド・カンパニーのF・ライクヘルド氏が提唱した、顧客ロイヤルティを可視化する指標であるNPS®(Net Prmoter Score)をアップルが店舗で働く従業員のロイヤルティマネジメントに活用し始めたところから普及しました。

一般的にeNPS℠が高い社員ほど、実際にその会社で働くことを推奨したり、離職率が低いだけでなく生産性が高くなる傾向にあるため、eNPS℠を向上させる取り組みは採用コストの削減や収益性を向上させることにつながると考えられています。

従業員エンゲージメントと業績との関連性

従業員エンゲージメントのスコアが高いほど、従業員がその企業で働く意義を実感し、企業と相互に貢献し合う関係になっていると言えます。エンゲージメントの高い従業員ほど会社や職場に愛着や誇りを感じ、自ら率先して業務に邁進し改革や改善を推進すると考えられています。従業員のエンゲージメントと企業の業績が有意な相関があるかについては、世界で様々な調査が行われており、従業員エンゲージメントの高い会社ほど、売上高が向上し、営業利益率が高いなど企業の生産性に貢献しているという結果がでています。

よくある課題

従業員エンゲージメントを向上することで、会社の業績向上を図ろうとしても、展開する事業の特性やビジネスモデル、経営環境の変化などによって、必ずしも業績の向上に直結しないという指摘もあります。サービス業など、顧客接点での従業員の関与度が高い事業では、従業員エンゲージメントと業績は相関するものの商品やサービス自体での差別化要素が高い事業の場合は、従業員のエンゲージメントが高くても競争環境が変化しないという考え方もあります。

また、従業員エンゲージメントの把握には、アンケート形式の意識調査が用いられます。第三者のサービスを活用した匿名アンケートの場合でも、回答内容が会社に伝わるという懸念から従業員が本音を回答せず、実態を把握できないという指摘もあります。従業員との対話や意識調査などの手法がまだ浸透していない企業では、目的や情報の取り扱いを十分に説明したうえで、調査を実施する必要があります。

向上させる方法/事例

従業員エンゲージメントを向上させるには、まず正しく現状を把握するために従業員の意識を可視化・数値化する必要があります。従業員エンゲージメント調査を実施して、現状実現できているエンゲージメントとその要因を特定します。エンゲージメントのドライバーとしては、

企業のミッション・ビジョン、社会的意義、上司との関係性、業務量、勤務条件、公平な評価制度などが挙げられます。それぞれの企業で自社のエンゲージメントに何がプラス及びマイナスに寄与しているのかを特定したうえで改善に向けた施策を講じることが求められます。また、調査を一度行うだけでなく、継続的に調査を実施することで、その時々の状況を把握しながら施策のPDCAを回していくことで中長期的にエンゲージメントを高めていくアプローチが有効です。

取り組み事例

調査結果から改善点を特定し、会社として改善策に取り組んだ事例を紹介します。

従業員が業務に追われて仕事のやりがいを実感できていないケース

・会社のビジョン、ミッションや中期計画を経営層から直接現場の従業員に説明し、会社として取り組む改善策をフリーディスカッションする機会を設けた。

・経営層が全国の拠点を訪れ、現状の業務の問題点を共有した。

上司との関係性が円滑でないケース

・管理職に対して部下とのコミュニケーション方法を学ぶ研修等の育成機会を設けた

・管理職と部下の1対1の対話の機会を設けることで情報共有を促した

勤務時間、休日・休暇への不満があるケース

・事業所、店舗ごとにシフト体制を見直して、業務負荷の偏りを是正した

・有給休暇の取得を全社で推進し、休日出勤をした場合の振替休暇の取得も徹底した

評価や登用の基準が不透明なケース

・人事評価制度の再構築を行い、新たに目標管理制度を導入した

・考課者となる管理職に対して、目標設定や評価の方法を再度教育した

 

従業員エンゲージメント調査事例

首都圏で働く方々を対象に調査を行い、分析を行った事例を紹介します。

eNPS℠を活用した質問設計や分析方法を紹介しているので、是非ダウンロードして詳細をご確認ください。

個人情報の取扱いについてはこちらからご確認ください。


¹NPS® はBain & Company, Inc.、 Fred Reichheld 、 Satmetrix Systems, Inc.の登録商標です

SHARE

組織診断・組織サーベイとは?従業員の状態を把握し組織の生産性を向上 顧客満足度(CS)向上が売り上げにつながる成功事例とは?