従業員エンゲージメントとは?人的資本経営の観点からも解説 | 株式会社エモーションテック

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2024.07.19

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従業員エンゲージメントとは?人的資本経営の観点からも解説

近年では従業員エンゲージメントという考え方がより重要視されるようになっています。
その背景には、人的資本開示の義務化に代表されるように、従業員を「価値を生み出す源泉」として捉える考えた方が主流になってきたことが挙げられます。
この記事では従業員エンゲージメントの考え方を正しく捉え、従業員エンゲージメントの把握・向上を解説していきます。

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従業員エンゲージメントとは?

従業員エンゲージメントとは、従業員が会社や組織や仕事に対して抱く感情的なつながりや献身度を表す概念です。従業員の目線で測る従来の従業員満足度とは異なり、会社が掲げるパーパス・ビジョンに対しての貢献意欲を表します。エンゲージメントの高い従業員は、会社のパーパスやミッション、価値観に強く共感し、組織としての目標の達成に自発的に貢献しようとする意欲を持っています。

従業員エンゲージメントは「ワークエンゲージメント」「従業員満足度」「モチベーション」などの他の概念とも混同されがちですが、以下に違いを簡潔に示します。

ワークエンゲージメントと従業員エンゲージメントの違い

ワークエンゲージメントとは、従業員が自身の仕事に対して抱く意欲的で充実した心理状態のことであり、活力(Vigor)、献身(Dedication)、没頭(Absorption)の3つの要素があるとされています。。従業員エンゲージメントとの主な違いは以下の通りです:

焦点:ワークエンゲージメントは仕事そのものに対する態度に焦点を当てますが、従業員エンゲージメントは組織全体との関係性も含みます。

範囲:ワークエンゲージメントはより狭い範囲で、日々の業務に対する姿勢を重視します。一方、従業員エンゲージメントはより広範囲で、組織への忠誠心や貢献意欲も含みます。

従業員満足度と従業員エンゲージメントの違い

従業員満足度は、従業員が自身の仕事環境や待遇に対してどの程度満足しているかを示す指標です。従業員エンゲージメントとの主な違いは以下の通りです。

方向性:従業員満足度は従業員が組織から受け取るものに焦点を当てますが、従業員エンゲージメントは従業員が組織に与えるものもあわせて重視します。受動的な満足度だけでなく、能動的な姿勢が含まれている点が大きな違いとなります。

行動への影響:従業員満足度が高いことは必ずしも高いパフォーマンスにつながるとは限りませんが、従業員エンゲージメントの高さは生産性向上と強い相関が示されています。

関連記事:
従業員満足度とは?向上のメリットや調査方法について解説

モチベーションと従業員エンゲージメントの違い

モチベーションは、従業員が目標に向かって行動を起こす原動力を指します。従業員エンゲージメントとの主な違いは以下の通りです。

持続性:モチベーションは比較的短期的で変動しやすいものですが、従業員エンゲージメントはより長期的で安定した状態を指します。

範囲:モチベーションは特定のタスクや目標に対する意欲を示しますが、従業員エンゲージメントは組織全体との関係性を含む、より包括的な概念を表しています。

従業員エンゲージメントは、これらの関連概念を包含しつつ、従業員と組織との間のより深い結びつきを表す重要な指標となっています。高いエンゲージメントは、生産性の向上、離職率の低下、顧客満足度の向上など、様々な positive な組織成果につながることが研究により示されています。

それぞれの違いについては以下の記事でも解説をしています。

関連記事:
従業員エンゲージメントはモチベーションや従業員満足と何が違うのか?

従業員エンゲージメントの要素

従業員エンゲージメントを構成する要素として明確に定義づけられているものはありませんが、「日本企業がエンゲージメント経営を実践する5つの要諦」大きく「理解度」「共感度」「行動意欲」3つの観点で語られています。

理解度

会社が掲げるパーパスやビジョン、目指す方向性を理解している状態を表します。

高い従業員エンゲージメントを築くためには、従業員が会社の方向性を理解した上で自身の役割・職務に落とし込むこと、自身の職務と会社の方向性との繋がりを認識することができる状態が求められます。

帰属意識

従業員が会社・部門やチームに対して誇りや一体感を感じ、愛着を感じている状態を指します。

高い従業員エンゲージメントを築くためには、従業員が会社に愛着を感じ、組織の目標や課題に対して当事者意識を持って取り組むことができる状態が求められます。

行動意欲

従業員の組織の目標や課題に対して当事者意識を持ち取みたいという意欲を指します。

従業員の高い行動意欲は、組織の目標達成や成長とともに従業員自身の目標達成や自己成長・自己実現にも繋がります。高い従業員エンゲージメントを築くためには、組織成長と従業員成長の双方に繋がる業務に取り組める状態を作ることが求められます。

人的資本経営における従業員エンゲージメント

2023年3月より政府により人的資本の開示が義務化され、上場企業をはじめ各社は定められた7分野19項目について情報開示を行う必要があります。そして従業員エンゲージメントは7分野のうちの1つとして位置付けられています。

人的資本経営においては、従来のように従業員を「資源」つまり管理するべきコストとしてみるのではなく、従業員を「資本」つまりは価値を作り出す源泉であり投資するべきものとして捉えます。

従業員を資本として捉える人的資本経営においては、エンゲージメントが向上し社員が持つポテンシャルや能力が最大限発揮されることが生産性の向上、企業価値の向上に繋がり、それがまた従業員に還元されるという好循環が生み出されることが期待されています。

従業員エンゲージメントの効果

従業員エンゲージメントの向上は、企業に多くのポジティブな成果をもたらします。具体的には、生産性の向上、離職率の低下、顧客満足度の向上などが挙げられます。以下に、それぞれの効果について詳しく解説します。

生産性の向上

エンゲージメントの高い従業員は、自らの業務にやりがいを感じ、積極的に業務に取り組むため、生産性が向上します。調査によると、エンゲージメントの高いチームは生産性が17%向上することが示されています。これは、従業員が企業の目標に共感し、自発的に貢献しようとする意欲が高まるためです。

離職率の低下

エンゲージメントが高まることで、従業員は組織に対する信頼と愛着を感じるようになり、離職率が低下します。これにより、採用コストや研修コストの低減が期待できます。例えば、エンゲージメントの高い企業では、離職率が31%低下するというデータもあります。離職率の低下は、企業にとって人材の安定確保とコスト削減に直結します。

顧客満足度の向上

エンゲージメントの高い従業員は、顧客に対しても積極的に良好な対応を行うため、顧客満足度が向上します。エンゲージメントの高い従業員が提供するサービスは質が高く、顧客に対してポジティブな印象を与えます。これにより、顧客満足度が上昇し、リピート率も高まります。

従業員エンゲージメント調査レポート

エモーションテックでは2023年10月に主要15業界の企業に所属する正社員を対象に従業員エンゲージメントに関する調査を実施しました。

調査では、従業員パフォーマンスが高まる要因を「会社の方向性との合致」「成果を創出するための行動」「顧客志向・価値提供」の3つにわけ、それぞれと従業員エンゲージメントとの関係性を検証しました。

その結果、従業員エンゲージメントの向上がパフォーマンス向上に繋がることが示唆されています。

【調査レポート】
人的資本経営の重要指標、従業員エンゲージメントを15業界で調査レポート(2023)

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従業員エンゲージメント向上の成功事例を紹介

従業員エンゲージメントサーベイの要点

従業員エンゲージメントの向上に取り組むには、現在の従業員エンゲージメントや組織状態を指標を用いて測定・把握すること、そして従業員エンゲージメント向上のために取り組むべき組織課題を明確にすることが重要です。

従業員エンゲージメントの指標:eNPS℠

従業員エンゲージメントを測定するための代表的な指標としてeNPSがあります。
eNPSとは「Employee Net Promoter Score(エンプロイー・ネット・プロモーター・スコア)」の略称であり、「あなたは現在の職場を親しい友人や知人にどの程度おすすめしたいと思いますか?」と言ったような質問により職場推奨度を測るものです。

eNPS解説

関連記事:
eNPS℠とは?従業員エンゲージメント向上のための指標を事例付きで解説!

組織課題の明確化

2022年5月に更新された『人材版伊藤レポート2.0』においても、自社にとって重要なエンゲージメント項目を特定し、その状態を測定することの重要性が説かれています。また合わせて「会社全体や部門単位でのエンゲージメント上の課題や、その克服に要する施策を検討することを目的とする場合には、社員のエンゲージメントレベルに影響を与えうる要素を分析する観点から、質問を精緻に設計する」ことが有効な工夫のひとつとして述べられています。

従業員体験は業界やビジネスモデルによっても異なりますし、個々の企業で環境や状態もさまざまです。自社の従業員エンゲージメントにとって重要な要素、そして改善点を把握したい場合には、自社の従業員体験に合わせた従業員サーベイを設計し、実施・分析することが重要です。

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